「クリエイターズギルド」さんのいけばな作品に使った道具は、脚立、ペンチ、かなづち、ナタ、鋏、ドリルです。

いけばな展三昧の一か月間から、久しぶりに通常のお稽古の一日をおくった、光風流家元 内藤正風です。

皆さん、いけばな作品の生け込みって、どんな雰囲気だと思われますか。

正座して。
優雅な時間の流れの中で。
リッチな空気感の中で。

って思われた、あなた。

大~っきな間違いです!!

(^^;

先日、大阪の西天満に、クリエイターの情報発信基地として「クリエイターズギルド」さんがオープンし、そのオープンを彩る装飾花を2作品生けさせて頂きました。

一つは間口2.5m×高さ2.5mの壁面の作品

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もう一つは高さ5m×間口4mの四方から見る作品

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こういう作品って、
「正座して」生ける事出来ません。
脚立もないと生けれないです(笑)
「優雅な時間の流れ」なんてサラサラありません。
怒号は飛び交わないですが、かなりテキパキとやらないと完成しません(苦笑)
「リッチな空気感」は、クリエイターズギルドさんの会場はシャレオツでハイレベルな空間なのであるでしょうが、生けてる人間には真剣な空気感が満載です(大笑)

ちなみに、この高さ5mの作品を生けている時にどうなっているかと言うと。。。。。

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材料を支えてくれる人とかいないと一人では生ける事が出来ません(^^;
腰にはウエストポーチ(ハサミや必要な道具を入れる道具袋)が不可欠です(笑)

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高さがあるので、脚立が無いと生ける事が出来ないです。
脚立に上がると、材料を手渡してくれる人がいないとテキパキと進める事が出来ません。。。

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作品が大きいので、使う材料の分量も「お花屋さんはじめるの?」ってくらい使います。
ちなみにこの写真は、大きな材料は既に使い終わった後の状態です(笑)

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アシスタントに各部を担当してもらいながら生け込みを進めてゆきます。

こんな風に、皆さんの予想やイメージを大きく期待を裏切る状態で作品を生けてゆきます。
知らずに見ていたら、どこかの大工さん?業者さん??みたいな状態に近いと思います。

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でも作品が出来上がると、こんな感じでシャレオツ~!!って感じで、記念撮影をして、ここだけをFacebookやブログに掲載するから、
優雅な時間の流れの中で。。。
リッチな空気感の中で。。。。。
なんて思っていただけるんでしょうね。

いけばなの生け込みって、いけばなを知らない、見た事の無い方々にご覧いただいてもとても面白いものだと思います。

いけばなの作品は「無」から「有」を生み出します。
何もなかった空間に「彩り」や「華やかさ」や「存在感」を紡ぎだします。

その過程は、とても刺激的で見ていて飽きないですよ。

生け込みの様子は、いつでも見る事が出来るというものではないですが、もしそういう機会がありましたら是非ともご覧になってみてください。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。

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