「中秋の名月」と「仲秋の名月」、これって何が違うのか、どちらが正しいのかご存知ですか?
こんばんは。
今日は朝からグダグダしていると、思いのほか仕事がはかどらなかった、いけばなの光風流家元 内藤正風です。
ま、グダグダしていたのですから当然ちゃあ当然ですよね(笑)
その上に自分の仕事は横に置いといて、他の方の残務のお手伝いしていたので、もうある意味グダグダの極みです。(汗)
9月は別名「長月(ながつき)」と呼びます。
9月は何故「長月」と呼ぶかと言うと、9月に入ると日に日に夜が長くなってくるので、夜が長くなってくる月⇒夜長月(よながつき)⇒長月(ながつき)になったと言われています。
こう言うことを知れば知るほど、日本って本当に「粋」だなぁーーって感じますし、こういう感性を持っている日本人に生まれて良かったって思います。
さて秋の夜長の9月には「中秋の名月」があります。
今年はいつなのかご存知ですか?
今年は9月15日になります。
ぜひこの日には、お花を飾ってお月見をしながらお団子を食べて頂きたいと思います。
で、今日はこの中秋の名月の雑学を一つ二つご紹介させて頂きますので、お月見のネタに役立てて頂ければ嬉しいです。
知ってる人は「そんなの知ってるーー!」って言わずに、フフンって笑いながら流してくださいね(笑)
「中秋」と「仲秋」の違い
色んなものを読んでいると「ちゅうしゅう」は「中秋」と書かれている時と「仲秋」と書かれている時があります。
これは書き間違えではなく、ちゃんと意味があるのです。
古来日本の四季は、1月~3月が春、4月~6月が夏、7月~9月が秋、10月~12月が冬とされています。
7月~9月が秋??って思われるかもしれませんが、これは日本はもともと旧暦でしたので、旧暦の秋7月~9月は、現在の暦でいうと8月~10月くらいの時期にあたるので、この様になっているのです。
そしてこの7月~9月を、7月は初秋、8月を仲秋、9月を晩秋と言うように呼びます。
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あっ!!出てきましたよーー!!!
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「仲秋」とはすなわち旧暦の8月の事をさす言葉なのです。
では「中秋」はどういうことをさすのかと言うと、秋のど真ん中!!って事を言います。
すなわち7月~9月の真ん中の月は8月ですね。
そしてこの8月の真ん中の日は15日と言う事になります。
すなわち「中秋」とは、旧暦の8月15日をさす言葉になります。
って事で、一般に言われる月の美しい日と言う意味の「ちゅうしゅうの名月」は、「中秋」と書くのが正しいと言う事になりますね。
郵便配達は2度ベルを鳴らす。。。。。ではなく(笑)、お月見は2度おこなう
お月見を2度行うのは日本独自の風習です。
「十三夜」って言葉を聞かれたことありますよね。これがすなわちもう一度お月見をする日の事なのです。
旧暦8月15日がすなわち「十五夜」で、この日から約ひと月後の旧暦9月13日を「十三夜」と言いもう一度お月見をする日にあたるのです。
「十五夜」にお月見をしたら、必ず「十三夜」にもお月見をするものとされており、十五夜だけお月見をする事を「片月見」といって良くない事と言われています。
世界中にお月見をする習慣や風習はありますが、お月見を2回行うのは日本独自の風習です。
昔から日本人は、季節の移り変わりを楽しみ、その風情を愛で、四季を満喫していたのだと思います。
私達も折角この日本に生まれたのですから、もっともっと生活を楽しんでみてはいかがでしょうか。
夏の暑さを楽しむ。。。もちろん命にかかわらない程度に(笑)
秋の風情や夜長を楽しむ。
綺麗な景色を愛でる、美味しい食べ物や美味しいお酒を楽しむ、友人や家族との時間を楽しむ。
一度しかない人生、楽しまなければもったいないです。
今年は秋をいろんな角度から楽しんでみませんか!!
内藤正風PROFILE
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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。