自分を成長させる一番簡単な方法は、うまく行ったことも思う様にならなかったことも自分なりに検証してみる事です
こんばんは、内藤正風です。
今日は朝から夜まで、光風流本部いけばな教室でお稽古の1日です。通常のお稽古の方、幹部の先生のお稽古、カレンダーに掲載する作品作り、などなど色々な方がお越しくださるのでとても楽しいです。
いけばなの作品作りは、うまく行くときと思うようにならない時があります
いけばなは自然の植物を素材にして制作しますので、イメージ通りに完成するときと、なかなか思うようにならない時とがあります。
それはある意味仕方のない事でもあるのです。なぜなら植物の枝ぶりには2本として同じものは無いので、その時のどの様な花材との出会いがあるかという人の力ではどうしようもない要素があるからです。
しかしだからと言って、思うようにならない場合であっても一定以上のレベルの出来にしなければいけないわけですから、そこにこそ腕の見せ所があると言えるのです。
イメージ通りに作品が完成したときも出来なかったときも、必ず「原因」がある
そんななかで、私がいつも心掛けているのは、「検証する」ということです。
といっても、うまく行かなかったときに”なぜうまく行かなかった”のかを考えることだと思われるかもしれませんが、私はうまく行ったときには”なぜうまく行ったのか”、そしてうまく行かなかったときには”なぜうまく行かなかったのか”の両方について必ず検証するようにしています。
うまく行ったとかうまく行かなかったって言うのは、単なる結果でしかありません。すなわちその前に、うまく行った原因やうまく行かなかった原因が必ずあるという事なのです。
たとえば、事前の下生けや準備が不十分で思いのほか現場で完成させるのに時間がかかってしまった。とか、事前の準備がしっかりと出来ていたので落ち着いてスムーズに作品作りが出来た。ということや、あるいは移動に時間がかかって予定の時間ギリギリに現場についてしまい気持ちがテンばって思うようにできなかったとか、色々な場面を想定して余分の材料をしっかりと持って行っていたので生けている最中に花が折れてしまったのだけれど落ち着いて対応することが出来た。とか、ってことです。
すなわち、うまく行ったことにはうまく行った原因が必ずあります。うまく行かなかった事にはうまく行かなくなった原因が必ずあるので、その原因を自分なりに検証するってことなのです。
検証することが自分の成長に結びつく
検証した結果が正しいとか間違っているとかは一切関係ありません。自分なりに検証してどんな原因があると思ったかが大切なんです。
つまり自分なりに思った事を次に生かせばいいのです。
これがうまく行った原因だろうなぁと思う部分は、次も同じようにすればいいのですし、これがうまく行かなかった原因だろうなと思う部分は、改めればいいのですから。
検証して、今後に生かしたり改めたりすることこそが、自分自身の成長に結びつく一番簡単な方法だと思います。
内藤正風PROFILE
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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。