日本人が ”桜” を愛でる本当の理由、それは花が散った後にこそあるのをご存知でしょうか
目次
こんばんは。
いけばなの光風流家元、内藤正風です。
今日は、、、ってか、今日も暖かかったですね。
なので今日は、避寒のために屋内に入れていた観葉植物を本部いけばな教室の玄関に出してあげました。
今日からは毎日暖かい太陽をいっぱい浴びて、お水もこれまでは月に1回程度にしていたのを少しずつ頻度を増やすようになってゆきます。
春やで、春やで、春本番やで~~!!
春といえば「桜」です
今年の桜の開花予想によると、神戸は今日3月27日が開花日で4月6日が満開日になっています。
なんかテンションが上がってきますよね。だって「春」といえば、「桜」じゃないですか。
これぞ日本の春!!王道ですよね!!!
なぜ「桜」は、こんなに日本人の心を揺さぶるのか
桜は日本を代表する木ですし、このように桜を愛でるのは日本人ならではだと思います。だって、その見事な咲き方と散り方は日本人の精神の象徴のように捉えられている方も多いのではないでしょうか。
しかしこのパッと咲いてパッと散る姿だけをとらえて日本人の心情や精神と重ね、その象徴とするのは私は早計に感じています。
何故ならば、この桜の姿にはもう1つ重要な事があるからなのです。
桜は春の訪れとともに一斉に花を咲かせます。
その見事なまでの咲きっぷりは、日本人ならば心躍らない人など1人もいないと思います。そして多くの人がこの桜を愛で、花見をし、楽しい時間を過ごします。
お祭り好きの日本人にはもってこいですよね。
しかし楽しい時間はアッと過ぎてしまうもので、1週間から2週間ほどであれだけ見事に咲き誇っていた桜も散ってしまいます。
春一番や春雨で一夜にして姿が変わってしまうほどに見事に散ります。
そんな桜ですが、本来一番大切なのはこの後だと私は思っています。
日本人が桜を愛でる本当の理由は、花が散った後にこそある
桜は花が終わった後に葉が広がります。
桜の花が咲き誇っていた何倍もの葉っぱが青々と茂るのです。
これが何を物語っているかおわかりになりますか。
「花」とはすなわち”現在”です。「今」を象徴している存在です。花が今を象徴しているということは、自分自身を重ね合せているのです。
花が見事に咲くというのは、自分自身が桜のように見事に咲きたいという願望でもあるのです。
人間は生まれた瞬間から死に向かって生きています。桜も1週間や2週間で散るのがわかっていても、力いっぱい見事なまでに咲きます。
生まれた瞬間から死に向かう人間だからこそ、その生を力一杯生きたいという気持ちと、桜の見事なまでの咲き方に相通じる気持ちを持つのです。
そして桜は散った後に、葉が茂り枝が伸び大きく成長してゆきます。
自分と言う「花」は精一杯咲き誇り、その生を尽くして散る。そんな自分はそれで終わりかもしれないけれども、そのあとには若葉や伸びる枝に象徴される「未来」があるという事なのです。
桜には日本人の生死感に結びついて、私たちの心情や魂に訴えかけてくるものがあるのです
パッと咲いてパッと散る姿が見事と言うだけではなく、全力で咲き誇り散りゆく姿の一途さ。そして花の後に芽吹く若芽や枝の勢いから感じる、未来への可能性の広がり。
これこそが日本人の心情や魂に訴えかけるのだと私は思っています。
今年も桜の季節になりました。
桜に負けることなく私たちも精一杯咲き誇り、そして人生を楽しむとともに満喫し、未来の可能性を大きくしてゆきたいものだと思います。
ってことで、今年の花見の準備はできていますか?
私はこの土曜日が第1回目の花見BBQになります。
楽しみだなぁ~~!!
内藤正風PROFILE
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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。
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