あなたや私が思うほど私達の発信は見られていないし、気にされていないという現実

こんにちは。内藤正風です。
今日は移動のバスの中でブログを書いています。

 

先日の役員会の時に、「過日開催した光風流のイベントの事をご存じない方が流派の人におられて驚いた」というお話が出ました。
実はこの事について私は以前から、「私達が発信している情報は、光風流の会員の皆さんに私達が思っているほど届いていないですよ~」と事ある毎に申しあげているのですが、そのことの実証の様になってしまいました。

情報を皆さんにちゃんと伝わるようにするにはどうしたら良いのか?

情報を皆さんにちゃんと知っていただく事が出来るようにするにはどうしたら良いのか。。。という事については、私が若い頃まだ副家元だったころから頭を悩ませることの1つでもあり、いまだにどうするのが良いのか模索と試行錯誤を繰り返しています。

私が若い頃には今と全く違う環境でした。何が一番違うかというと、情報をお伝えする手段として”紙”の媒体が手法の中心でした。
何かイベントをするというとチラシや案内はがきやポスターを作り、とにかくそれを各方面に幅広く配布するという手法です。
今はネットと言う環境が整い、パソコンやスマートフォンで情報をお伝えする事が出来るようになっています。

しかしここで問題なのは、手法ではないのです。
情報というのはその聞く人によって価値や重要性がまるっきり変わってしまうという事と、人は見ているようで記憶には残っていないことが多いという事、そして伝わっていると思っている思い込みの3点が問題だと私は思います。

情報というのはその人によって価値や重要性がまるっきり変わってしまう

”勉強会を開催する”という情報があったとしましょう。「○月○日、〇時から会場は光風流本部いけばな教室で開催します。」という情報です。
この勉強会に興味のある方にとってこの情報は価値あるものですが、そうではない方にとってはどうでもよい情報なんですよね。

人は自分にとって興味があったり価値があると思った情報は記憶に残りますし、周りの人にも伝えようとします。しかし逆に自分にとってどうでも良いと判断した情報は記憶に残りません。
ええ、悪意を持ってこうなっているのではなく、興味がないので記憶から抹消されてしまうのです。

人は見ているようで記憶には残っていないことが多い

人はこちらが思っているほど真剣に相手の話を聞いていない動物なのだと思います。それは情報が多すぎるので全てを理解し記憶にとどめておくのは無理だからなんでしょう。

例えば、イベントのフライヤーや開催要項のような印刷物とかをお渡ししても、またあとで読めばいい。とか、受け取った=読んだというような気持ちになっている場合が多いのだと思います。なのでよくある「お渡しした印刷物に書いてありましたでしょう~。ご覧いただいていなかったのですか?」って事が起こってくるのだと思います。

伝わっていると思っている思い込み

情報を発信している側は、「こんなに何度もお伝えしているのだから伝わっているだろう」と思いがちですが、これこそが”伝わっていると思っている思い込み”なのだと思います。

先にも書いたように、人は相手の話を聞いていません。だって自分のこと以上に大切な事は無いのですから。。(苦笑)
お話を聞きながらウンウンって頷いていても、スーって通り過ぎて行っています。
書類を一生懸命に読んでいるようでも、頭の中は今夜の食事の事でいっぱいなので記憶には残りません。(笑)(笑)
書類をカバンやファイルの中にしまったら、それで終了です。ええ、なんなら二度と出てくることはありません。忘れたころに出て来て「あっ、もう済んでるやん。。」でゴミ箱にポイ!!です。裏紙にして活用でもしてもらえたらまだいい方です(笑)

私が思う、じゃあどうしたら良いのか。

いま私が思うのは、次の3つかなぁと思っています。

①違う立場の人からも言ってもらう

先生からの情報は、生徒さんからするとあまりにも日常すぎて、「あ~また言ってはるわ~」で済んじゃいがちです。なので違う立場の色々な人から言って頂くことで、記憶に残していただける可能性が高くなるのではないかとおもいます。

②日を変えて何度か伝える

直前になって伝えたらスケジュール調整葉大変だろうと思って、少し前にお話して差し上げても、ご本人は「あ~まだまだ先だ~~」で終わっちゃう場合があります。なので三か月前に初めてお伝えしたのならば、2か月前にもう一度、一か月前のもう一度、というように日にちを変えて何度もお伝えする必要があると思います。

③日頃から自分に興味を持ってもらえるようにする

人は興味のある人や好きな人、日頃の繋がりの強い人からの情報は大切にすると共に、価値を感じます。好きであればあるほど、繋がりが強ければ強いほど正比例して興味を感じたり価値を感じたりしてもらう事が出来ると思うのです。

という事は、日頃関わりの無い方から突然お誘いがあっても、その情報には価値を感じてもらうことは出来ないという事でもあります。

いづれにしろ、日頃からの人との関わりや自分の行動、信頼関係などの積み重ねが大切なんだなぁと思います。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。