お花を長持ちさせたいならば、給水スポンジ(オアシス)は一回ごとに使い捨てにしましょう

こんばんは。
いけばなの光風流家元 内藤正風です。

わんこと泊まれる宿「わんこあん」に行ってきたお話は、先日のブログで紹介させて頂きましたので、知ってる方はご存知だと思います。
岡山の下湯原温泉にある、わんこと泊まれる宿「わんこあん」に行って来ました

で、その時、夕食の後にみんなで集まって部屋飲みをしている時に花を飾る話になり、マックスブログ塾の壁下陽一塾長から「家元~、給水スポンジ(オアシス)って何回ぐらい使えるの~?」ってご質問を頂きました。


こういう緑色のスポンジ状になったものです

 

ええ、その場で即答しました。
「いえ、塾長~。。。使い捨てっす」って(笑)

給水スポンジを使い捨てにした方が良い理由

人は、親御さんからちゃんと育てて頂いていると、”物は大切にしましょう”と言う気持ちと、”もったいない”っていう感覚は、必ず備わっていますよね。
そんな中で、お花を生けてあった器の中にある給水スポンジを見たら、もう一度使えるんじゃないかって思うのは当然の事だと思います。

実際、ムチャクチャ穴だらけになっていなければ、もう一度や二度くらい使うことも出来ちゃいますしね(笑)

けれど使っちゃダメなんです!!!

それは何故かと言うと、給水スポンジに吸わせた水に問題があるからなんです。

水は腐ると言う事

いったんオアシスに水を含ませると、その水は交換する事は出来ません。
だって浸み込んでしまっているんですから。
あとは、お花が吸って減ったお水を足す事しかできません。

お水を絶やさないようにすると言う事だけで見ると、減った分を足すのは正しい行動です。
しかしここで忘れてはいけないのは「お水は腐る」と言う事なんです。

お水は汲んだ瞬間から傷みはじめます。
これは真理ですので誰もどうすることも出来ません。

よく、十円玉を入れたらお水が傷みにくいとか、漂白剤を入れたらいいとか言われますが、こんなのは少々、ほんの少々効果がある程度です。
十円玉を入れたら水が全く傷まなくなったり、漂白剤を入れると永遠に水が傷まないなんて事ではありません。
水は汲み置きした瞬間から、ウイルスやバクテリアが発生します。

ウイルスやバクテリアが発生したら、水が腐敗をはじめます。
またそのウイルスやバクテリアや腐敗した水をお花が吸いあげると、お花の痛みが早まります。
人間だってそうですよね。
汚い水を飲んだら体調を崩しますよね。
お花も同じ事です。

水が悪いとお花の長持ちは出来ません

なので、お花を長持ちさせたいと思われるならば、水をマメに替えてあげる事が最良の方法になります。

オアシスは水替えは出来ません。
なので、一度使ったオアシスは、ウイルスやバクテリアの巣窟です。
もし人間がこれを口にしたら、下痢と嘔吐でしばらくは起き上がれなくなるほどのとんでもない状況になっているのです。

そんなものをまた器の中に入れて、お花を生けると。。。。。
きゃぁぁぁぁーーーー!
(笑)
答えは明白ですよね。

なので給水スポンジは必ず使い捨てにして下さい。

毎回捨てるのはモッタイナイと思われる人は、剣山や七宝を使いましょう

毎回給水スポンジを新調して、毎回捨てるってもったいないですよね。。。
その気持ち解ります。

そう思われる方は、”剣山” や ”七宝” と呼ばれるお花を生ける時に使う花留を使ってください。

   

 

”剣山” や ”七宝” ならば、毎回捨てる必要はありません。
使った後は、綺麗に水洗いして片づけておけばオッケーです。

そしてまた使うときに出してくれば、何度でも繰り返し使う事が出来ます。

”剣山” や ”七宝” って、実は優れものなんです。
優れた道具や便利な道具は使わないと損ですよ。
”剣山” や ”七宝” はお花を決まった形に生けるために存在しているのではないのです。
皆さんのお花Lifeがより良いものに出来るように存在しているのです。

定期的にお花を生けたり飾ったりされている皆さんには、給水スポンジではなく”剣山” や ”七宝”を使われることを、わたくし内藤はお勧めいたします。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。