いけばな展の作品は事前の下準備がとても大切なのです

こんばんは。
いけばなの光風流家元 内藤正風です。

今、光風流本部いけばな教室は「許状披露いけばな展」一色に染まっています。

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え~っと、この写真撮影した段階で午後9時直前です。

今週末に開催する「許状披露いけばな展」に向けて、みんな熱心に作品作りをされています。うん。熱心です!!熱いです!!!
松岡修三ならぬ松岡修子ばかりです(笑)

で、こんな時間なのに、全く終ろうとする気配がありません。。。
根を詰めすぎると、体に悪いですよ。
頭バカになっちゃいますよーー

ほら〜。。。後ろの方〜で、1人手を振ってるし。もう。。。
(苦笑)

いけばなの作品は、その場でぶっつけ本番でお花を生けているのではない

いけばなの作品って、展覧会の前日に「生け込み」といって現場の会場でお花を生けて作品を作ります。
そんな事から、いけばなの作品ってぶっつけ本番で作っているように思われている方や、アドリブでその場その場で適当に行っているように思われている方もおられるのですが、全くそんな事はありません。

逆にいけばなの作品は、事前の準備なしでは絶対に成立しないですし、良い作品を作る事は出来ません。

いけばなは、植物を素材にして作品を作り上げます。
なので書や絵や陶芸のように前も手作品を作りためておくことはできません。
その意味では、その時にならないと作品を作る事は出来ません。
だからこそ事前の準備は、かなり色んな面において行う必要が出てきます。

まずは作品の構想を練ります。
いけばなの作品はお花を使いますし器も必要です。
その作品によって使うお花や器は全然違ってきますので、事前の構想がしっかりできていなければ、どんなお花を使うかどんな器を使うかすら決める事が出来ないのです。

どんなお花を使うかどんな器を使うか決まっていなければ、お花の注文すらできません。器の準備も出来ません。

構想を練るということは、頭の中でイメージしたりスケッチブックなどにデッサンをしたりします。
時には実際に展覧会の本番で使う材料と器で、実際に事前に生けてみて、様子を見たり確認したりすることもあります。

この部分をしっかりと行っているからこそ、安心していけばな展の生け込み本番に臨む事が出来るのです。

段取り8分

日本には昔から「段取り8分」と言う言葉があります。
これはどういう意味かと言うと、一つの仕事を行うにあたっては、その現場なりその時に行うことはほとんど少なくて、事前に行う段取りや準備がとても重要であり、一つの仕事の中で見ると8割がたは事前に行っていなければならない事だし、その事が一番重要である。と言う事です。

いけばなの作品作りも、まさしく「段取り8分」だと言えます。

今日も教室に来られている皆さんが、こんなに熱心にそしてコツコツとお稽古されているのは、まさに「段取り8分」にあたる作業をされているのです。

これだけ用意万端整えていけばな展に臨まれているのですから、どんな素晴らしい作品が並ぶのか今からワクワクします。
今週末の27日(土)~28日(日)のいけばな展、どうぞお楽しみに!!!

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内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。

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