追善花展の開催にあたり思う、先生からの教えは誰かに伝えてこそ生きるという事

こんにちは、そしてこんばんは、内藤正風です。

4月19日に先代家元の内藤光風27回忌追善花展を開催するのですが、その中で私の思う「追善会とは」という事について、先日の私のBlogで書かせていただきました。
私にとって先代家元の追善会は、”偲ぶ” という意味よりも ”感謝する機会” という意味のほうが大きいです

さて今日は、教えは伝えて初めて生きるという事について私の思うところを書きたいと思います。

追善いけばな展に出瓶するメンバーは年々変わってゆきます

追善いけばな展では、先代家元の内藤光風にゆかりのある皆さんに作品展示をお願いしています。ちなみに今年は、光風に直接教えを受けていた門葉と、現在光風流の中核を担ってくださっている本部役員の先生方にお願いをさせて頂きました。

そんないけばな展の出瓶者ですが、実は毎回少しずつ変わってきています。一言で言うならば先代家元から直接教えを受けた門葉の割合が減り、そうではない方の割合が増えてきているという事です。
ここで勘違いがあるといけませんのであえて書き加えさせていただくと、これは素晴らしい事だと私は思っています。
なぜならば、人は1年に1歳ずつ歳をとってゆく生き物です。なので先代家元から教えを直接受けた皆さんも当然高齢になってゆかれるのですから、それに伴い若い世代のかたが新たに加わっていただくことができなければどこかで途絶えてしまうということに他ならないのです。

私たちが一番大切にしているのは、光風流の教え、言い換えれば流祖の教えです。なのでこの教えを伝えてゆくことこそが重要なのですから、途絶えるということはあってはならないからです。

教えは人から人に伝わってゆく

教えは人から人に伝わり継承されてゆかなければなりません。なぜなら教えとは単に記録し後世に残して行けば良いものではなく、人々の日々の生活やお仕事に役立つ存在でなければならないからです。
そのためには、核となる本質は正しく伝承しながら、時代の変化や世の中の移り変わり、人々の価値観の変化などに合わせて変えるべきはかえ変えてはならないことは大切にしながら伝えてゆかなければならないからです。

わかりやすくいうならば、「先生から生徒さんに。そして教えを受けた生徒さんが先生となって生徒さんに伝える。」を繰り返してゆくしかないということなのです。

先生から学んだ教えは、伝えてこそ生きる

学びというのは、教えを受けそして習得するというステップを踏みます。しかし教えは自分さえ知っていれば良いというものではありません。だって良い教えならば自分の周りにおられる皆さんはじめ広く知ってもらった方が皆さんの役に立つことができるし、世の中もよくなってゆくということになるのですから。

先生からの教えを自分さえ知っていれば良いという考え方は極めて利己的なもので、それは先生の意思に適うものではありません。
なぜなら自分が学んだものは良い教えだから人にも知っていただき幸せになってもらいたいと思われているからこそ、先生は生徒さんに教えを伝えてくださっているのは間違いないのですから。

その意味で言うならば、「どう学ぶか」も大切ですが、「どう伝えるか」もとても重要だということなのです。

追善いけばな展に出瓶される皆さんは、「先生からの教えを伝える」と言うことを体現されている方ばかりです

4月19日〜20日に開催する追善いけばな展に作品展示を行なってくださる皆さんは、まさにこの伝えるということを体現されている皆様です。

桑谷孝甫 内藤光風の弟子
長濱昌甫代理千種直甫。内藤光風の孫弟子
古角君甫 内藤光風の弟子
門脇和甫 内藤光風の弟子
藤本和甫 内藤光風の孫弟子
今榮明甫 内藤光風の孫弟子
山本美津甫 内藤光風のひ孫弟子、
菅生順甫 内藤光風の孫弟子
神月喜代甫 内藤光風の孫弟子
桑谷夏代甫 内藤光風の孫弟子
内橋一二美甫 内藤光風の玄孫弟子
平尾智甫 内藤光風の孫弟子
村上徳甫 内藤光風の孫弟子
長谷川八千甫 内藤光風の玄孫弟子

先代家元から連綿と受け継がれている光風流の教えと真髄を、この追善いけばな展では是非ご覧いただくとともに感じていただくことができれば嬉しいです。
特にこの様な機会ですから、光風流の皆様にはぜひお越し頂きたいです。

内藤光風27回忌追善いけばな展

という事で、来る4月19日(火)20日(水)の両日、光風流本部いけばな教室において「内藤光風27回忌追善花展」を開催いたします。

開催時間はちょっと変則的になっており、4月19日は午後4時~午後9時まで。20日は午前10時から午後4時までとなっております。
これは19日の朝から追善法要を行ないその後に光風流総会を開催する予定になっていますので、このような時間になっております。そして19日を午後9時までとしておりますのは、お仕事をされている光風流の皆様にもお仕事帰りにお立ち寄りいただく事が出来る様にと思って、このような時間設定にさせて頂いています。
なので午前中のご都合が良い方、午後のほうが都合の良い方、夜が出掛けやすい方など、全ての皆さんにお越しいただく事が出来ると思いますので、光風流の皆様、お気軽にお越しいただければ幸いです。

お誘いあわせで、お1人で、お気軽にお越しくださいね。

 

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。