七夕のお祭りを7日の夜に行うと、まさしく「後のまつり」になっちゃうのをご存知ですか

こんばんは、内藤正風です。

7月といえばビッグイベントがありますよね。大人になったらあまり気にしないですが、子供の頃には短冊に願い事を書いて吊るした経験が必ずあると思います。そう!七夕ですね。

7月7日は「七夕」です

7月7日は「七夕」ですね。
新暦でお祝いするか旧暦でお祝いするかの違いはありますが、特に小さなお子様の居られるご家庭では7月7日に七夕のお祝いをされる事と思います。

七夕のお祭りは笹飾りをして願い事を短冊に書いてぶら下げて、みんなで美味しいものを食べてって感じが一般的ですよね。
地域によっては燈籠や人形を流すところもありますし、そうめんを食べる地域もあったりとその風習は色々あります。それもこれも七夕がもともとは神事で、秋の豊作を祈ったり人々の穢れをはらう「棚機(たなばた)」という禊(みそぎ)がもとになっており、そこに仏教伝来後にお盆を迎える為の準備的な位置づけとして扱われるようになったので、地域によっていろいろな風習が伝わってきているのです。

ちなみに、七夕には五色(ごしき)の「短冊」を使いますが、これはいけばなにも関係ある「五行説」と繋がりがあるのです。
つまりこの五色とは赤、黄、白、黒、青、の5種類になります。
いけばなにも七夕の生け方があって、その生け方をするときにはこの五色の糸をむすんで生けたお花の枝に吊るす伝承が伝わっています。

七夕のおまつりはいつするのが正しいか

さあここで、皆さんに問題です!
七夕っていつなさいますか???

7月7日と言われた方。。。。。

はい、アウト~~~!!!!!

本来七夕の神事、すなわち一番大事な部分は、7月6日の夜から7月7日の早朝の間に行われるものなのです。

1日の概念と神事についての日本の昔からの考え方

まず現在の日本での1日は、時計によって0時00分から23時59分までとなっています。ま、これは世界的にそのようになっていますね。
しかし古来よりの日本の1日の考え方は、日没の瞬間からスタートして翌日の暗くなる直前までが1日と言う考え方なのです。

朝が1日の始まりというこの考え方は、太陽暦において1日の始まりが日の出であったことによるのですが、太陰暦や太陽太陰暦を古来に使っていた宗教や地域では、日没が1日の始まりとして考えられており、それは旧約聖書の創世記にある「天地創造」で、夕がありまた朝になったと書かれている事からも、1日の始まりが夜からと考えていた国や地域が沢山あったという事の表れでもあると思います。

そして日本におけるほとんどの神事は、午前1時~2時頃の「夜明けの晩」と呼ばれる時間帯に行うことが普通で、七夕もこれに当てはまるのです。

なので七夕まつりは7月6日の夜から7月7日の早朝の間に行われるのが正式なおまつりと言う事になるのです。
ということで7月7日の夜に七夕のお祭りを行なったら、まさしく「後のまつり」になってしまうのです。(笑)

まあ単なるイベントと言う事ならば6日でも7日でも正解と言う事になるのでしょうが、神事と言う事になると7日の夜ではなく、6日の夜からになるという事です。

と言う事で、6日の夜に七夕のおまつりをご家族と楽しんでみませんか。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。

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