「七夕」って梅雨の最中にありますが、そもそも本来は梅雨が明けて夏本番にある歳時だってことをご存知ですか

こんばんは、内藤正風です。

今日は7月7日、「七夕」、そして二十四節気の「小暑(しょうしょ)」です。
毎年7月7日って雨になる日が多いですよね。

もともと「七夕」は梅雨が明けてからの歳時です

毎年七夕が雨になる日が多い理由、これ実は、日本って元々は旧暦を使っていたので、本来の日程でいうと1カ月以上も日がずれているのでこんなことになっちゃっているんです。

すなわち旧暦でいう7月7日は、今年は8月25日になるのです。

ところでこの日の天気ですが、私の記憶では旧暦の7月7日は雨って少ないので、晴れか曇りになると思うのです。

日本の古くからの行事などは旧暦で考えないとおかしくなっちゃいます

私たちが今使っている「暦(こよみ)」すなわちカレンダーは明治維新後に改暦して用いられるようになったもので、それまでは旧暦で日々の生活が行なわれていたのです。

改暦になってカレンダーを変更しているのに、日程はそのまま同じ数字で7月7日は七夕とか、9月9日は重陽の節句とかって当てはめちゃっているんですね。
そんなの絶対に無理が出て来るって分かりそうなものだと思うのですが。。。。。
だって先に書いた「七夕」の例の様に、7月7日と8月25日だと約1カ月半も違うのですから気候も何もかも全く違っているし、そもそもおかしな話になっちゃっていると思いませんか。

そもそも日本の歳時はフェスティバルではありません

今の日本では、歳時というとイベント的なニュアンスが強いですよね。ハロウィンやクリスマスはその最たるものといえるのではないでしょうか。

しかしそもそも日本に古くから伝わる歳時は、「家族の安寧」を祈る”ひな祭り”や”端午の節句”、”春祭り”や”秋祭り”はお米の豊作祈願の意味や収穫感謝の意味があったりというように、神や自然への畏敬や家族への愛がその根底にはあるのです。

すなわち「お祭り」というよりは「お祀り」という考え方なのです。

本来の意味を正しく理解し、後世に伝えなければならないです

人生を楽しく、そして豊かにするのは、とても良い事だと思います。しかしそれぞれの事が本来持つ意味を正しく理解してそのうえで楽しければ、最高ベリーグッドだと思うのです。

国際化という言葉が使われるようになりかなりの年数が経過しています。そして世界に垣根なんて無いってことが今回の新コロの感染拡大でよく分かったいま、国際化なんて言う前に自国の文化をしっかりと理解する事こそが何よりも大切な事だと私は強く感じています。

「私たちは何者なのか」これなくして真の国際化なんかはありえないよな~なんてことを思った七夕でした。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。