良いモノを作ろうと思うならば、アイデアは子供のような無邪気な心で発想し、そのアイデアを実行するときには一流の知識と技術で具現化しましょう
こんにちは、内藤正風です。
今日は「春分の日」であるとともに「お彼岸の中日」ですね。暑さ寒さも彼岸までという言葉があるように、お彼岸を過ぎると一気に春らしくなってきます。
春と言えば”いけばな界”は賑やかな時期になります。なぜかというと「いけばな展のシーズン」に入るからです。
アイデアとは自分の内面から生まれてきたもの
いけばな展のスタートは「アイデア」から始まります。これは作品作りもいけばな展の企画運営も同じです。
ただ、ここで間違えないでもらいたいのはアイデア=適当な思い付きと思われる方もありますが実はそうではないという事です。
ではアイデアとは何かというと、物事の中核となる考えの事であって、それはすなわちその人自体の現れであるという事なのです。
なので分かりやすく言うならば、他所で目にした誰かのアイデアをそのままパクってきても、良いモノにはならないという事です。それはなぜならば、そのアイデアには自分の内面から生まれてきたものが含まれていないという事だからです。
アイデアに必要なのは熱さです
自分の内面から生まれてきたものとはすなわち、「○○がしたい」という思いです。たとえばいけばなの作品ならばこの材料が使いたいとか、この器が使いたいとか、こんなイメージを形にしたいという事です。これはいけばな展を企画するときも同じことが言えます。
なのでアイデアは思い付きで良いのです。子供のような無邪気な気持ちで良いのです。
ここで大切なのは、自己の内面から湧き出してきた思い付きであることです。誰かがしていた作品を真似しようとか、誰かが言っていたことをやろうなんて思った時点で、そのアイデアの熱さが違うのですから、良い作品や企画は生まれないという事です。
アイデアを形にするためには知識と技術が必要です
アイデアは思い付きです。その人の内面から出てきた「面白いやん!!」とか「やってみたい!!」がその原点です。
しかしこのアイデアを形にしてゆこうと思ったら、全く違う要素が必要になってきます。それは知識と技術です。
アイデアを形にするという作業は、ある種の不可能への挑戦という要素が含まれてきます。なぜならそれは面白いと思えるという事は未経験の事や新しい事への挑戦、あるいは自分なりの創意工夫でもあるからです。
そんなときに役立つのは自分の持っている知識や技術にほかならず、より多くの知識や技術を持っているほどアイデアを形にしやすいという事は言う間でもなくお分かりいただけると思います。
子供の無邪気な心で発想し、一流の知識と技術で具現化する
アイデアを形にしてゆくために一番大切なのは子供のような無邪気な心だと私は思っています。
すなわち、人に評価されたいとか人にどう思われるかというような事なく、自分の面白いと思えるアイデアを表現しようとする無邪気な心。そしてそのアイデアを形にするために楽しみながらただひたすらに取り組むことが出来る無邪気な心です。
小さな子供は何かをするときに、こんな事したらアホやなぁって思われるかも。。なんてこと考えていないですよね。どうしたら賢そうに見えるかなんてことも考えていません。
そしていったん取り組み出したら、ご飯食べるのも忘れるほどに行なっていますがイヤイヤしているのではなく、楽しそうにやっていますよね。
なので私は、アイデアを発想したり形にするための原点は「子供のような無邪気な気持ち」だと思っています。
しかしここで注意しないといけないのは、「無邪気な気持ち」だけでは自己満足のモノならば出来上がるでしょうが、皆さんに伝わる、そして皆さんも楽しむことが出来る様なレベルにまで昇華させることは難しいですので、形にしてゆく過程では「1流の知識や技術」が不可欠になると思うのです。
そんなことをふと思ったので、これから作品作りをされる光風流の皆さんや、これから夏や秋以降のいけばな展の準備をされる皆さんのお役に立つことが出来ればと思いブログにしてみました。
内藤正風PROFILE
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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。
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