私はいけばな展の生け込み会場にながれる熱気や緊張感に溢れた空気感が、子供の頃から大好きです

こんにちは、内藤正風です。

いま私は、「兵庫県いけばな展」の会場に向かうバスの中でBlogを書いています。

どこにいてもスマホひとつ有れば、仕事からお遊びまで出来ちゃうのですから、ほんと便利ですよね。

笑顔と熱気にあふれた、いけばな展の会場が大好きです

私は小さな頃から、いけばな展の会場や日頃のお稽古の教室や、講習会の会場など、色んなところに連れて行ってもらいました。
まあ、いけばなの家元の家に生まれていますから当然と言えば当然なのでしょうが、
私はこれら全ての場所に連れて行ってもらうのが好きでした。
そしてその中でも特にいけばな展の会場に連れて行ってもらえるのは大好きでした。

いけばな展の会場って人が沢山いて、活気と笑顔に溢れているんです。この空気感は子供の頃から今も変わらずに本当に好きな場所ですし、そんな中でも特に、いけばな作品を準備する「生け込み」の時の空気感は、大大大大大~好きなんです。

いけばな作品は、その場で仕上げる一発勝負なのです

子供の頃は、とにかくその空気感が好きだってくらいしか分かっていなかったですが、大人になってみてからよくよく考えてみると、触れると切れるような「緊張感」と、不用意に近づくと火傷してしまいそうな「熱気」が大好きなんだとわかって来ました。

「いけばな」は生のお花を素材とします。なので書や絵や陶器のように、事前に作品を作っておくことは出来ませんし、いっぱい作ったものの中から一番良いものを選んで展示する事も出来ません。その場所で一発勝負なんです。

作り上げるのに時間のかかるような作品は事前に「下生け」と言って、料理の下ごしらえの様に事前の準備はしますが、作品を完全に仕上げるのは会場に行ってからになります。
限られた時間の中で全集中をして作品作りを行なっているのですから、うまく行くのも行かないのも全てひっくるめた勝負の場になるのです。

ちなみに私が今回使っているザクロは、古来より極めて水揚げがしにくい花材(水揚げしない花材)という風に言われており、毎日葉っぱがどんな状態になっていくのかヒリヒリするような緊張を感じながら、朝の手直しに会場に向かっています。
(最悪、前期最終日の10月16日には葉っぱは全部無くなって、枝と実だけになっているかもしれません。(笑))

大人でも初めての人は、この空気感に圧倒されてしまいます

生け込みの時には、テンションマックス+集中力最大+パワー全開になっています。
そんな状態の人が何十人も何百人も集まっている会場の空気感って想像つきますか?大人でも初めてこの会場に足を踏み入れたら、会場の空気感に圧倒されてしまいます。
なので私は、初めてこのいけばな展に作品を展示する前に、先生のお手伝いなどで何度か生け込みを経験をしておかれることをお勧めしています。

従業員の出入り口からの入退店の方法に慣れておく。生け込みの熱気や迫力に慣れておく。そういうことをしておけば、その場の空気に飲み込まれてしまって実力の半分も出せなかった。。。。。な~んてことにならずに済みますから。

生け込みを楽しみ、いけばな展を楽しみます

今回の「兵庫県いけばな展」では、私は協会役員として前期の役員席に作品を展示しています。
前期は10月14日(木)~16日(土)までとなります。
そして私ども光風流から、二人席に村上徳甫・本西圭甫のお2人が作品を出展しています。

なお後期は10月17日(日)~19日(火)となり、役員席には内藤貴風、藤本和甫が出展し、三人席に後藤敦甫・西村千代甫・谷口友甫の皆さんが出展するようになっています。

 

 

さあ〜それでは今日も”いけばな展”を満喫してきますね!

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。