私はいけばな展の生け込み会場の「熱気」や「緊張感」に溢れた空気感が、子供の頃から大好きです

ごきげんよう、こんにちは、こんばんは、内藤正風です。

今日は「兵庫県いけばな展(淡路島会場)」の生け込みでした。いやぁ、楽しかったなぁ

明日と明後日の2日間、こちら洲本市文化体育館において、「兵庫県いけばな展(淡路島会場)」を開催していますので、ドライブがてらぜひ遊びにお越しください。

熱気と緊張感にあふれた、いけばな展の会場が大好きです

私は小さな頃から父親である先代家元に、いけばな展の会場や日頃のお稽古の教室や、講習会の会場など、色んなところに連れて行ってもらっていました。まあ、いけばなの家元の家に生まれていますから、当然と言えば当然の事だったのかもしれませんが、私はこれら全ての場所に連れて行ってもらうのが大好きでした。
そしてその中でも特に、いけばな展の会場に連れて行ってもらえるのは大好きでした。

いけばな展の会場って人が沢山いて、活気と笑顔に溢れているんです。この空気感は子供の頃から今も変わらずに本当に好きな場所ですし、そんな中でも特に、いけばな作品を準備する「生け込み」の時の空気感は、ものすごく好きなんです。

いけばな作品は、その場で仕上げる一発勝負なのです

子供の頃は、とにかく生け込みの時の空気感が好きだってくらいしか理解できていなかったですが、大人になってからよくよく考えてみると、触れると切れるような「緊張感」と、不用意に近づくと火傷してしまいそうな「熱気」が大好きなんだという事がわかって来ました。

「いけばな」は生のお花を素材とします。なので書や絵や陶器のように、事前に作品を作っておくことは出来ませんし、いっぱい作った作品の中から一番良いものを選んで展示する事も出来ません。その場所で一発勝負なんです。
なので作り上げるのに時間のかかるような作品は事前に「下生け」と言って、料理の下ごしらえの様に事前の準備はしますが、作品を完全に仕上げるのは会場に行ってからになります。
限られた時間の中で全集中をして作品作りを行なっているのですから、うまく行くのも行かないのも全てひっくるめた勝負の場が生け込みだという事が出来るのです。

大人でも初めての人は、この空気感に圧倒されてしまいます

生け込みの時には、テンションマックス + 集中力最大 + パワー全開になっています。そんな状態の人が何十人も何百人も集まっている会場の空気感って想像つきますか?
大人でも初めてこの会場に足を踏み入れたら、会場の空気感に圧倒されてしまいます。なので私は、初めていけばな展に作品を展示される方には、先生のお手伝いなどで何度か生け込みを経験をしておかれることを光風流の皆さんにはお勧めしています。

従業員の出入り口からの入退店の方法に慣れておく。生け込みの熱気や迫力に慣れておく。そういうことをしておけば、その場の空気に飲み込まれてしまって実力の半分も出せなかった。。。。。なんてことにならずに済みますから。

こんな空気感、他では中々経験できるものではありませんので、光風流の皆さんには生け込みを楽しみ、いけばな展を楽しんでいただけたらいいなぁと思います。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。