いけばな展は花を生けて展示し、展示されている作品を見に来るだけの機会ではありません。「通信手段」であると捉えると、これからの色んな可能性が見えてきます

こんにちは、内藤正風です。

いよいよ「光風流いけばな展 いけばなで巡る世界旅行」の生け込みLIVEが10日後となりました。

 

いけばな展は、花を展示するだけの機会ではない

「いけばな展」と聞くとほぼ9割以上、たぶん10割近くの人が、花を展示して見ていただくのを目的に開催していると考えている方が多いと思います。
しかし実は、これって大きな間違いなのをご存じでしょうか。

花を展示して見ていただくのは間違いではありません。その通りです。
しかし花を展示して見ていただくのは「目的」ではなく「手段」なのです。
この理解を間違えてしまうと、いけばな展が単に「させられているもの」に成り下がってしまい、「負担感満載」になってしまうのです。

では何が目的なのかというと、色んな方と繋がることです。すなわち「通信手段」なのです。

「通信手段」と言っても、電話をするとかメールをするという事ではありません

突然「通信手段」と言われてもわかりにくいですよね。なので少し噛み砕いてお話しさせていただきます。

まずいけばな展というものは、”作品を展示する人” と ”作品を見に来る人” とで成立しています。これを言い換えると、”いけばな作品を介して人と人が出会う場” という事が出来ます。
すなわち作品を展示した人が、友達や会社の仲間や上司、ご近所さんなどに作品を見に来ていただき、出会ってお話をするという行為が「通信手段」に他ならないという事なのです。

「通信」とは、誰かに連絡をしたり会って話をしたりすることです。
誰かに連絡をしたり出会ったりするときには、理由が必要になります。ま、関係性が無茶苦茶に濃い人にならば「ヒマでしゃ~ないから相手して~。。」って言えるかもしれませんが。(笑)
そんな時に「いけばな展に作品を展示しているので見に来てください」は、重すぎずそして軽すぎないちょうど頃合いな理由になるという事なのです。

普通は気軽にお出会いさせて頂くことが出来ないような方と、面識をもったり関係性を深めることもできます

先ほどはお友達とか仲間を例に挙げましたが、決してそれらの方々だけという事ではありません。
普通は気軽にお出会いさせて頂くことが出来ないような方にもご案内をさせて頂き、お越しいただくことが出来ます。
起業家、企業家、政治家、芸術家、医療関係、建築家、ありとあらゆる世界で活躍されている第一人者の方と、つながりを深めたり、人づてに面識を持ったりすることもできるのです。

これを通信手段と言わずに何といえばいいでしょう。

大きな声では言えませんが、地域の名士がどの程度いけばなや文化に意識を向けておられるかが行動でわかります

これはブラック内藤の思考になりますが(なかなかのブラックですから、ブラック思考が苦手な方はこの章は飛ばしてくださいね。)、いけばな展のご案内を差し上げて、どのような対応をされるかで、その方の意識を推し量る素材にもなります。

2011年に当選されてから1度もお越しになられたことの無い市長が文化行政について熱く語っておられても、その言葉全てが嘘に聞こえてしまいます。
そういえばその同じ市の教育長さんは、昨年新しく着任されたところなのに早速お越しくださいました。それまでの教育長さんはもう何年見ていなかったかなぁ。
何ならいけばな展の後援に、その市も教育委員会も名を連ねておられるのに、市の文化行政関係の方も教育委員会関係の方も来られたこともないなぁ。

兵庫県や神戸市や神戸新聞社の関係の方は、毎年お忙しい中をわざわざ遠隔地にまでお越しくださっているのですけどね。
うん、まあそういう事なんだと思いますよ。

こういう意味でも通信手段としてちゃんと機能しているってことですね。
(笑)(笑)(笑)

いけばな展を通信手段だと捉えると、今までとは違う色々なものが見えてきます

どうですか。いけばな展を作品を展示し見ていただく機会と考えずに、通信手段として捉えていただくと、これまでに見えていなかったものが見えてきたり、これまでと違う切り口に気が付いたりしてきます。

光風流いけばな展に作品を展示される皆さん、光風流の指導者や役員の先生方、今からでも遅くありませんので、いけばな展を通信手段として捉えて見つめなおしてみてはいかがでしょうか。
新しい目が開きますよ。

 

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。