副音声(コメンタリー)付きの映画「えんとつ町のプペル」は、光風流いけばな展で3年前から行なっている展示作品の解説動画で目指しているものそのものでした
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こんにちは、内藤正風です。
今日は1月17日、阪神淡路大震災から26年が経ちました。日本に住んでいる限り地震とは無縁ではすみません。そして地球上にいる限り天災とも無縁ではすみません。
大自然から見れば人間なんてちっぽけな存在です。というか無力です。
なのに「万物の霊長」なんて自ら称して動植物の中では一番進化したとか言っていますが、空気を汚し大地を痛めつけている人間って地球から見たら害獣なのかもしれないね・・・なんて思ったりもします。
ま、私にとっては、そういうことをチョットだけ考えるきっかけになるのが、毎年この1月17日でもあります。
副音声付きの映画を見に行ってきました。
昨日、副音声付きの映画を見に行ってきました。
といっても副音声付の映画って何のことやらよく分からない方も多いと思います。私も初めて体験してきました。
まず副音声付きの映画ってことについて説明したいと思いますが、普通に映画を見に行ったらこの副音声を聞く事はありません。
なぜならばこの副音声というのは「HELLO! MOVIE」というアプリを使う事によって、目や耳の不自由な方もスマートグラスやスマホを使って映画を楽しむことが出来るようになるというシステムだからです。
そしてこの「HELLO! MOVIE」が本来もつバリアフリーの機能を活用というか悪用というか一歩進化させて、現在公開中の映画「えんとつ町のプペル」の作品の解説や裏話の紹介を西野亮廣さん自らがされている副音声を聞きながら映画を見る事が1月15日から出来るようになったので、早速行ってきたのです。
と、こんな説明だけではイメージもつかみにくい方もあるでしょうから、東宝さんから出ている副音声での解説付きの映画のダイジェスト動画がありますので、こちらをご覧になって見ていただければ一発で分かって頂けると思います。
これって、3年前から”光風流いけばな展”で行なっている「QRコードを読んでご覧いただく作者の解説」で目指しているものです
映画がスタートしてしばらくしたときに私が思った感想は、「これ光風流いけばな展でやっているのと同じ考え方やん!!」でした。
私ども光風流では、毎年「光風流いけばな展」を開催しており、そのいけばな展において3年前から作品ごとに作者が自ら話す作品の意図や解説を動画でご覧頂く事が出来るようにしています。
この動画をご覧いただく手順は簡単で、作品の前に表示してあるQRコードを読み取って頂くだけでご覧頂く事が出来るようにしています。
なぜこんなことを始めたかというと、いけばな展で展示している作品ってご覧になられている方から見ると単なる”モノ”でしかないのです。特に出来の良い作品であればある程、作品という物体になってしまいます。
しかし逆にこれって損をしているなぁって私は思うのです。
だっていけばなの作品は、作者の人が想いや自分の人生を注ぎこんで作りあげているのに、その人の空気感って伝わりにくいんです。
なので作者の人となりや作品への思いを知って頂く事で、作品の見方や感じ方が変わるでしょうし、そのことによって作品をより楽しむことが出来るようになると思ったからです。
光風流いけばな展の作品を作者が動画で解説するヒントは、美術館の学芸員にありました
私は時々美術館に行くのですが、そんな中で作品を見る前に学芸員の方にレクチャーを受けてから見学すると、作品に対する興味のあり様や見方が全然違ってきます。
たとえば、○○という作品は失恋してすぐに書いた作品です。とか、○○の作品は第2次大戦中に軍部から戦意高揚の名を受けて書かれた絵です。などのように、その作品が書かれた背景やその人の人生を知ったうえで見ると、とても興味深くそして深く理解することができるので、楽しみが大きくなるのです。
またヘッドフォンを付けて作品の解説を聞きながら館内を回ることが出来るサービスなどもあり、そういう体験を通じて、作品というものは単に完成品を見るだけではなく、そのバックボーンや作者の人となりなどの解説を聞きながらの方が絶対に楽しむことが出来ので、私どものいけばな展においても作者による解説をご覧頂く事が出来るようにしたのです。
「えんとつ町のプペル」副音声(コメンタリー)映画は、光風流の役員の皆さんには必ず見ておいてもらいたいです
光風流いけばな展における動画の作品解説で私が目指している所や効果は、この映画を見に行って副音声の体験をしていただくと一番分かり易いと思います。
また実際に自分自身で体験して頂く事によって、ヒントやアイデアの種にしていただくことも出来ると思うので、是非とも行っておいていただきたいと思います。
とくに、光風流本部の展覧会委員長さんと展覧会委員の皆さん、光風流本部の常任理事さんとSNS委員の皆さんは、必ず行っておいてくださいね。
でないと、いけばな展で行なっている動画での解説を通じて何を目指そうとしているのかについて理解をしたり、解説動画にどのような役割を持たそうとしているのかなどについて、理解を深めて頂く事が出来ずに済んじゃうので、話が合わなくなっちゃいますよ~。(※さらっと業務連絡です)
内藤正風PROFILE
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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。
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