「事始め」の会場準備を明日に控えて思う、事始めって特別なことをしているのではないという事

こんばんは。内藤正風です。

今日は、姫路に行ったり大阪に行ったり本部いけばな教室で明日の用意をしたりと、なんかバタバタしている間に1日があっという間に過ぎていった感じです。

12月13日は「事始め」

さて12月13日は「事始め」です。
「事始め」と聞くとお正月の様に思われる人もあるでしょうが、古来より新年に向けての準備を始める日がすなわち事始めとされています。

この日より新年に向けての準備をするというのは、大掃除を始めたり、今年お世話になった方へご挨拶に伺ったりと言うような事を始める日と言う事です。

光風流でも創流以来毎年事始めを開催しており、この日には今年1年の間に特に活躍された方を表彰をさせて頂いたり、次年度からの役員任命をさせて頂いたり翌年の事業計画を発表したりという翌年の準備を行なっています。

お正月は「正月休み」というバケーションではなく、神事なのです

お正月というのは簡単に言うならば「年神様を自分の家にお迎えして、松の内のあいだ年神様と一緒に飲食しておもてなしして、幸せをいっぱいもらっちゃおう!!」って言うことなんですよね。(笑)
ちなみにここでいう年神様っていうのは特定の神様の事では無く、そのお家の先祖代々であったり、その土地の氏神様であったり、お家の神様(台所の神様やトイレの神様の様なもの)などを総称したものの事をさしています。

なのでお正月というと「お正月休み」と思いがちですが、実は各家庭ごとに神事を行う期間が「お正月」になるのです。

恋人や会社の上司がお家に来られるとしたら、準備をしますよね

年神様では解りいにくいでしょうが、お家に恋人やとっても仲の良い友達の様な大切なお客様お招きするときにはどうされますか?

お部屋片付けますよね。
お掃除しますよね。
お泊りとかされるんなら、寝具用意しますよね。
寝て頂く部屋も用意しますよね。
食べ物も好みとかを考えながら準備しますよね。
もちろん飲み物も用意しますよね。
お家に来られるのが解りやすいように地図をメールしたり目印をお知らせしたりしますよね。

こう言う準備って1日では出来ないし短期間ではバタバタしちゃうので、ちょっと早い目から始めましょう!!っていうのがすなわち「事始め」になるのです。

そしてこの恋人や会社の上司にあたるような大切なお客様が「年神様」だという事なのです。
ちなみになぜ大切なのかというと、この年神様の扱いいかんで翌年が幸運か不運かが決まっちゃうのです。(笑)

お家に生けるお花は「神様のおわす場所」なのです。

来客があるときには、お部屋を片付けたりお掃除をしますよね。すなわちこれが「大掃除」です。

お客さんがお泊りとかされるときにはお部屋や寝具の用意をしますよね。これにあたるのが、お部屋に「お花を生け」たり「鏡餅」を飾ったりして神様のおわす場所を作るって事なのです。

食べ物はお客様の好みとかを考えながら準備しますし飲み物も用意しますよね。これが「おせち料理」とか「お酒」とかにあたるのです。

始めて来られるお客様には、お家の場所が分かり易いようにお客様に地図をメールしたり目印をお知らせしたりしますよね。これが「門松」にあたり、目印になっているのです。

どうでしょう。年末の一連の行動も、お家で大切な友達とかをお招きするときと同じように、普通の事をしているだけだってお分かりいただけましたでしょうか。

お正月は勝手にやってくるものではない

お正月なんてほっといても勝手にやってくるって思うのではなく、家族や身の周りの人達が幸せになることができるように、ちょっと意識してみてはどうでしょうか。

お正月は単なる連休、すなわちバケーションではなく、私達にとって特別な機会なんです。
その気持ちを持つことで、お正月が格別でとても素晴らしい機会になりますし、家族が幸せになるキッカケにも出来ると思います。
是非皆さんも12月13日からお正月の準備をユルユルと始めてみませんか。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。