お正月になぜ松を飾るかご存知ですか。実はちゃんとした理由があるのです

こんばんは。
光風流家元 内藤正風です。

今日からお正月のお花のお稽古がスタートしました。

この教室は月2回の開催なので、今日が稽古納めです。
もう稽古納なんや~。なんかそんな実感は全くありません。

お正月と言って連想するものの1つに「松」があります

お正月と言えば、「松」を連想される人も多いと思います。
いけばなを習われている方ならばお家に生けるお花「若松」、玄関に飾る「門松」、仏様や神様にお供えするお花にも「小松」が入っていますよね。

ではなぜお正月には松を飾るのかご存知ですか?
昔から決まっているから。
カッコいいから。。
お目出度いから。。。
緑色が綺麗だから。。。。

残念~~!!!全部はずれです。

松は神の依り代

「松」は「神様や仏様のおわす場所」としてとても重要な存在なのです。
すなわち依り代ですね。

ちなみにここでいう神様や仏様とは、氏神様や先祖、八百万の神々など「歳徳神」の事をさしますので、移行は神様として書かせてもらいますね。

神様は尖ったものフェチなんです。

皆さんは目の前に「針」とか「千枚通し」の様な鋭利に尖ったものを出されると、どんな感じがしますか。
刺さりそうな怖さを感じたり、落ち着いていられない様な感じを受けたり、目を背けたくなったりしませんか?

尖ったものと言うのは、そこに力が集約されていますし、その集約された力が発散されている場所でもあるのです。
言うなれば力の源とでもいえる尖ったものが、神様は大好きなんです。

針とかの様に一本だけのとがったようなものでも力を感じるのですから、松の様に尖った葉がいっぱい付いた松は、もう神様からしたら狂喜乱舞するほどに最高の場所になるんです。
なので神様は、松が大好きなのです。

神様は大好きな「松」に吸い寄せられるのです。

神様から見ると狂喜乱舞するほどに松は最高の存在です。
と言う事は、年末に玄関に門松を飾ることで、翌年の歳徳神がその門松を目印にして、大喜びでやってきてくださるのです。
猫にマタタビじゃないですが、もう最高の目印になるんです!!
(笑)

神様は大好きな松がある場所に居るのが心地いいのです。

歳徳神が松を目印にして来られたらお家の中に入られます。
人間でもそうですが、お客さんが来られたら良い座布団を敷いて座って頂きますよね。
ソファーならばクッションとかも置いて、居心地がよくなるようにしますよね。

お家に入ってこられた歳徳神に座って頂く座布団やソファーになるのが、お家の中に生けられた若松をはじめとする松を使ったお花になるのです。
だって大好きな松なんですから神様にとって居心地最高~!!なのにきまっていますよね。

”依り代”としての「松」

「依り代」と言う言葉をお聞きになられたことがありませんか?
すなわち神霊がよりつく(依り)(憑く)対象物と言う事で、松がそれであり、お家がその神域であるって事なのです。

門松を目印にして神様が来られて、注連縄(しめなわ)をはって神域となっているお家に入ってこられて、お家の中に生けてある松を使ったお花を依り代とされる。
ってことなんです。

豪華なものを飾る必要はありません。
神様は豪華か質素かでは判断はされません(笑)

来年1年が、あなたのお家やご家族にとって幸せな年になる様に希望されますか?
それとも不幸せな年で構わないですか?
松を使ったお花を飾るだけで、あなたのお家やご家族にとって幸せな年に出来るのならば、やらない手はないですよね。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。

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