額縁型の花席にお花を生けて展示する「光風流いけばな展」を、10月19日(土)〜20日(日)にイオンモール加西北条において開催します

您好〜!内藤正風です。
連日の荒行に耐えて本日現在まだ元気にしています。

「光風流いけばな展」を開催します

毎年開催している「光風流いけばな展」がいよいよ来月の開催となりました。

日程は、10月19日(土)〜20日(日)の2日間、会場は兵庫県加西市にある「イオンモール加西北条」において開催いたします。

ちなみに時間は、1日目と2日目で変わりますのでご注意くださいね。

19日(土)は午前9時から午後9時まで。
20日(日)は午前9時から午後4時まで。
となっております。

いけばな展は「未来に向けた実験場」なのです

私は毎年開催している「光風流いけばな展」という場は、光風流で学ぶ皆さんの日頃の研鑽の成果を発表する場だけにとどまらず、いけばなの未来に向けた「実験場」だと私は思っています。

っていっても「実験場」ってただ聞いただけでは何のことやらわかりませんよね。

「いけばな」は世の中の動きや価値観の上に成立しています

「いけばな」は、私達の生活と共にあります。
自分のお部屋に生けているお花。ホテルや旅館で見かけるお花。ショーウインドーに生けられたお花。あるいは舞台を彩るお花。
お祝いや不祝儀などいろいろな場面において、日常、非日常を問わずあらゆる場面に「いけばな」にはその役割が有ります。

そして人間がお花を鑑賞したりお花を生けたりするということは、そこには個人や社会などの好みや流行というものが大きな影響を及ぼしており、世の中の価値観や好み、住宅環境やライフスタイルの移り変わりによって移り変わっていくものであると言うことなのです。

「床の間」と「いけばな」

世の中の価値観や好み、住宅環境やライフスタイルの影響を大きく受けるという事について一例を挙げるならば、「いけばな」は江戸時代中期以降「床の間」という環境の中で発展してきました。

しかし昨今の住宅環境を見た時に「床の間」ってほとんど見かけなくなりましたよね。
っていうか畳の部屋すら見かけなくなってきています。

「いけばな」は「床の間」に関する呪縛から抜け出さなければならない

そういう状況の中で「いけばなは床の間のものでなければならない!!」なんて言っていたら、「いけばな」は消えてなくなってしまいかねないのです。

「むかしむかし、日本にはお花をいける”いけばな”というものがありました。しかし平成になって床の間がお家から消滅してゆくのとともに「いけばな」も消えてなくなりました。。。。。なんてなってしまってはいけないのです!

「いけばな」が生き残るための唯一無二の方法

じゃあ「いけばな」が生き残る為にはどうすればよいのかというと、”いけばな”が変わる事が一番重要なのです。
すなわち、ダーウインが進化論の中で言われている「適者生存」こそがその答えなのです。

ダーウインは進化論の中で、「弱者が消え、強者が生き残るのではない。その環境に適合できたものが生き残っている。すなわち環境に合わせて変化する事が出来たものが適者であり、適者だけが生き残る事が出来る」のだと説かれています。

適者生存は「いけばな」も「企業」も「商店」も同じ

これって「いけばな」も商店も企業もすべて同じ事だと思います。

ただし「変わる」ってひと言でいっていますが、変わるには長い時間と大きな労力が必要です。
だってそもそも、どんな風に変わったらいいのか正解なんてわからない状況の中で模索するしかないのですから。

誰にも正解も不正解も解らないのです。
乱暴に言うならば、とにかく変わろうとして挑戦し続ける事が大切なんだと思います。

とにかく変わろうとする。
すなわちそれは、色々な事に挑戦するって事です。
今までの歴史の中にアイデアの種やヒントがあるのです。
”いけばな”で言うならば、約700年の歴史の中で積み重ねてきた伝承と伝統の中にこそ、変わるためのアイデアやヒントが散りばめらているのです。

挑戦や実験を行うに相応しい場。それが「光風流いけばな展」

私は「光風流いけばな展」こそ、日頃のお稽古の成果の発表だけにとどまらず、挑戦や実験を行うに相応しい場だと思っています。

ちなみに今回は額縁型の花席を使って新たな挑戦をいたします。

額縁型の花席の塗装もだいぶん出来上がってきています。

 

私はいま中国に来ていますが、そうしている間にも展覧会委員長の内橋一二美甫先生を中心に光風流の役員の先生方が花席の塗装の最終段階の作業をしてくださっているのです。
役員の先生方、申し訳ありません。本当にありがとうございます。

日頃のお稽古で学んだ知識や技術を土台にして色々な変化や応用をする。挑戦や実験を行う。
そう言う中で得た経験こそがノウハウとして蓄積されて、その後の時代の移り変わりに対応することが出来る力を生み出す事が出来るのだと私は思います。

「光風流いけばな展」に作品を展示する皆さん、大いに挑戦してくださいね。
10月19日(土)〜20日(日)の「光風流いけばな展」を見に行ってみようかな〜って思ってくださっている皆さん、ぜひお楽しみになさってくださいね!!

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。