子供の頃にヒガンバナを手折ってお家に持って帰るとなぜ親に叱られたのか、その理由を解説します

ごきげんよう、こんにちは、こんばんは、内藤正風です。

一昨日のブログで、彼岸になるとヒガンバナが誰にも教えてもらったり指示されたりしていないのに一斉に咲き誇る姿から感じる自然の偉大さという事についてブログを書きました。
秋の彼岸になるとヒガンバナが一気に咲き誇る姿を見て思う、植物の持つ偉大な力と人間の無力さという事

そんな中このブログに、昔はヒガンバナを手折って持って帰ったら叱られたとか、最近家の近くで全く見なくなったとか、様々なコメントをいただきましたので、今日のブログでは、ヒガンバナは人間と大きな関わりがあるという事について、ブログを書きたいと思います。

秋の彼岸になると必ず咲くヒガンバナ

秋の彼岸が近づくとヒガンバナが一斉に咲き誇ります。この赤色って印象的でとても綺麗ですよね。

ところで子供の頃にこのヒガンバナを切り取り、お家に持って帰ってご両親に叱られた経験をされた方も多いことと思います。
地域によってはヒガンバナを家に持ち帰ると火事になるとか、色々な理由が言われていますよね。
けれど私は子供ながらに「それってほんまかぁ~」って思っていましたし、皆さんの中にも子供の頃に私と同じように「?????」って感じておられた方も多いのではないかと思います。

ヒガンバナって人間が意図して植えたものだったのです

それではヒガンバナについて考えてゆきたいと思いますが、ヒガンバナってどんなところでよく見かけますか?田んぼのあぜ道や、お墓が圧倒的に多いですよね。
これって不自然だと思いませんか。だって自然に生えているものならば、もっといろんなところに散らばって生えていてもおかしくないんですから。

そうなんです。ヒガンバナって実は勝手に生えているのではなく、人間が意図して植えたものが始まりで、それが今も毎年咲き続けているのです。

持ち帰ってはいけない理由を知れば「納得」です

それではここからは、なぜ田んぼの畔やお墓にヒガンバナを植えたのかについて、話を進めてゆきたいと思います。
ヒガンバナは球根の植物なのですが、この球根に毒の成分が含まれています。
とはいえ毒って言っても、チョット触れただけで死んでしまうようなそんな猛毒ではありませんが、多量に接種したら危ないものです。
ちなみに動物はこういう毒とかに対しては敏感なので、ヒガンバナの球根は掘り返したり食べたりしません。なので動物に掘り返されると困るようなところに、このヒガンバナを植えたのです。

田んぼの畔はモグラとかに掘られては崩れやすくなっちゃいます。そしてお墓は昔は土葬が普通でしたから、埋葬してすぐに動物に掘り返されては困りますよね。
こういうところにその予防のために人間が植えたものなので、子供が真っ赤なお花が綺麗だからと言って持って帰ってこられると困りますよね。
もちろん毒の成分があるので、子供が掘り返して手についた毒を舐めたりしても困ります。

なのでそうならないようにするために、ヒガンバナの花を家に持ち帰ると火事になるとか色々な理由をつけて子供が触らないように戒めたのです。

毒があるけどイザという時の非常食にもなるのです

そしてヒガンバナを植えた理由は、もう一つあります。
日本は元々とても貧しい国でした。なので昔は作物が採れなくて飢饉になったりは珍しくなかったので、そういう時の非常食の役割もこのヒガンバナは担っていたそうです。
ちなみにそのまま食べては毒がありますので、毒抜きをする特殊な調理法を行なっていたそうです。

球根の皮をむいてすりおろしペースト状になったものを1週間水につけて、それを鍋で煮込み天日干しをして粉状になると食べることが出来るようになるそうなんですが、誰がこの方法を発見したのでしょうね。きっと経験則によるものなんでしょうが、昔の人って化学も何も発展していないのに凄いなぁと思います。

昔の人の知恵が今につながっているヒガンバナ。こういう事を知るとヒガンバナの見方も変わってきませんでしょうか。良ければ話題のネタにお役立て下さい。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。

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