自分がこの世に生まれてきた理由をハッキリと分かっている人は幸せだと思います

こんばんは、内藤正風です。

お盆の月になり、教室はお盆の花のお稽古三昧になっています。
これから7日盆を迎えそしてお盆になってゆき、暑さも盛りで、表でチョッと動いただけで汗だくになっちゃいます。

お盆という事もあり、8月には「天命」ということについて意識が向きます

お盆の月には「天命」という事をやはり意識します。

孔子が晩年に書いた「論語」の中に「子曰く、吾十有五にして学に志す、三十にして立つ、四十にして惑わず、五十にして天命を知る、六十にして耳順う、七十にして心の欲する所に従えども、矩を踰えず」という言葉があります。
昔と比べると寿命が延びていたり、世の移り変わりのスピードが速くなっていたりしますから、そのまま今に当てはめるというわけにはいかない部分もあるかもしれませんが、この年齢になってくると「本当にその通りだなぁ」と思います。

そんな風に思うことが出来るようになってきた一番最初は、私自身が四十代前後になってからでしょうか。
仕事や家や親や子供という自分の置かれている環境に、素直にそして心の底から自然に感謝できるようになり始めてからそう思えるようになってきたのだと思います。

四十歳を超えたころから「いけばなが大好きだ」と、恥ずかしがったり照れたりすることなく胸を張って声を大にして言う事が出来るようになりました。
いやこれまで「いけばな」が嫌いだったとかっていう事ではなく、これまであまりにも「いけばな」が身近にありすぎて空気のように感じていて、自分にとってどれほど大きな存在かという事が解っていなかったって事なのです。

そして「いけばなが自分にとってどれほど大きな存在でどれほど大切か」を痛感するようになってきてから、「代々いけばなをしているこの家に生まれて良かった」思うようになり、「この家に産んでくれた両親に感謝」するようになってきました。

とても身近に存在しているからこそ感じる事が出来ていなかった、大切さや有りがたさ

私にとって「いけばな」とは、物心ついた時から身の回りにいる大人はその大半が光風流の人達でしたし、自分自身も三才の頃からお稽古しており、空気とかご飯と同じで、いけばなは常に私と一緒にいる存在でした。
そんな状態ですから、「いけばな」があまりにも身近にありすぎて、好きとか嫌いって考えたり感じたりしたこともなかったですし、自分自身と「いけばな」ってことについて改めて考えたこともなかったのです。

そんな私でしたが、三十代後半~四十歳くらいの頃から、誰かに何かを言われたわけでもなく、また何か目に見えるキッカケの様な節目があったわけではなく、なんとなくと言うか段々と、いかに自分がいけばなが好きかと言うことに気づき、「代々いけばなをしているこの家に生まれて良かった」と思うようになり、「この家に産んでくれた両親に感謝」するようになってきました。
本当に不思議なんですが、自然とそういう事を思うようになったのです。

「子供は親を選んで生まれてきているんだよ」って言われる方もありますが、本当にそうなのかもしれないなぁとも思います。
とはいえ、何かの宗教に傾倒したりしてるんじゃないですよ。
(笑)

自分がこの世に生まれてきた理由をわかっていますか?

いま世の中の大人のうち何割の人が、自分がこの世に生を受けた理由をわかっているでしょうか。
あるいは、自分の子供が生まれてきた理由を、我が子にちゃんと言える親が何人いるでしょうか。
あなたは「お父さんとお母さんがお互いに愛し合ったからあなたが生まれたのですよ」なんて逃げるのではなく、明確に答える事が出来ますでしょうか。

私は自分が生まれてきた理由を自分でわかっています。
(。。。たぶんあっていると思います)
(苦笑)

私は自分の子供に生まれてきた理由をちゃんと話す事が出来ます。
(。。。。。まあ私の一方的な思いですが)
(笑)

そんな事をふと思った夏の日でした。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。

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