準備は早い目にスタートしておかないと何かあった時に対応が出来なくなります。なので毎年私は、10月半ばになると気分は年末になっています

こんにちは、内藤正風です。

毎年の事なのですが、私は10月半ばになると気分は一気に12月から年末に進みます。まあ職業病って言えば職業病なんですけれどね。(笑)

12月の年末の行事は10月には準備がスタートしています

光風流では毎年11月の末に「お題講習会」を、そして12月13日は「事始め」を開催しています。

「お題講習会」というのは、宮中で新しい年の最初に開催される歌会始のテーマである「お題」を、お花で生けて表しましょうという事で、毎年11月の末に開催している講習会になります。
ってここまでお話しすると、新年の行事なのに前の年の11月末になんで??って思われる方もあると思います。
これには理由が2つあって、1つは、本当は12月の末にこの講習会を開催することが出来たら良いのですが、12月は皆さん何かとお忙しいので、その前に行なった方がよいだろうという事。
そしてもう1つは、事前にお稽古しておいていただいたら、指導者の先生方がそれぞれの教室でお正月花として年末にお弟子さん方にお稽古して頂く事が出来るようになるという事、この2つの理由で11月の末に開催するようになっています。

で、このお題講習会と事始めの準備は、10月に入ったら取り掛かっているということなのです。

10月からといいましたが、実は1年中考えていると言った方が正しいかもしれません

準備って早いに越したことはないと思うのです。だって何か思い通りにならなかったり突発的な事が起こった時に時間的なゆとりがあったほうが対応できる事が1つでも増えますから。

10月から準備をしているとは言いましたが、厳密にいえば「お題講習会」は1月中旬から準備を始めていますし、事始めは前の年の事始めの直後から準備はスタートしていますので、どちらもほぼ1年越しで準備をしているのです。
「お題講習会」は、お題に基づいて、どんなお花にするのが良いかなぁって考え始めています。
「事始め」は、役員さん体制や表彰や特別階級の授与について、これからの光風流を考えた中でどのようにしてゆくのが良いかを考えています。

物事を思考し練り上げるのは、時間が沢山あったほうが塾講することが出来ます。なのでこの2つの事に関しては1年中考えているって言っても過言ではありません。
ではなぜ10月には行ったら殊更に準備をするのかというと、何かあった時に対応することが出来るようになのです。

準備は早い目にスタートしておかないと何かあった時に対応が出来なくなります

お題の講習会はお花を生けますので、花材が必要になります。
こちらで決めた花材を使って今年の生け方はこんな風にしますという風にして皆さんに学んで頂きますので、講習会に合わせて材料の手配をしないといけないのですが、これが中々の曲者なんです。

お花屋さんに発注するのですが、植物は自然のものですのでその年の天候に左右されます。なので「コレを使おう」と思っていた花材が入荷が難しいという状況が出てくる場合があります。
あるいは、講習会で沢山の皆さんにお稽古していただきますので、同じ花材が必要な本数入手できなければ講習で使うことが出来なくなってしまいます。

事始めでは表彰や任命や授与を行ないますので、表彰状や任命書や許状を作らないといけないのですが、これらは全て書道の先生に依頼をしますので、たまに書き間違いとかが起こる場合もあります。

こんな風に、思いもよらない事が起こっても、ちゃんと対応することが出来るように毎年準備は早い目にスタートしているのです。
なので私にとって10月は年末の感覚なんですよね。はやこんな時期になったんだなぁって感じです。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。