誰かの話を聞いただけで理解に至る事はありません。「知る」という学びから「理解する」ために行動することが何よりも大切なのです
目次
こんばんは、内藤正風です。
毎年開催している「展覧会形式の勉強会」。
今年は5月22日(金)から24日(日)に予定していたのですが、この新型コロナウイルスの拡散防止という事で残念ながら、開催を
/
オンラインで行なう事といたしました~~~!!!!!
\
私ども光風流では、オンラインで色々な事を進めるようになりました
すでに私ども光風流では、流派全体の会議や各支部において開催されている会議も全てオンラインで行なうようになりました。
い~や、皆さんの凄さを思い知りました!!
だって若手の人たちだけではなく年配の先生方も「家元、分からへんから教えてください~」って皆さんスマホやタブレットをもってお稽古以外にワザワザお越しになられて使い方を1から勉強して、これまでの光風流には全くそんな環境すら整っていなかった中から約1カ月足らずで現在の状況になっているのですから、本当に尊敬しますし"イザ"という時の皆さんのパワーを改めて痛感しました。
おかげで現在では、全ての講習会や研究会などもオンラインで開催する準備も整えることが出来、先週末から実際に動き始めています。
そんな先週末に行った研究会において「”知る”という事と”理解する”ということの違い」という事についてお話させて頂きました。
「知る」という事と「理解する」ということは全く別ものです
「知る」というのは、知識を得るという事です。
たとえば先週末の研究会では、オンラインでお稽古をするときの指導方法について私のこれまでに得た知識と体験に基づいたお話をさせて頂きました。
私がこれまでに得た知識というのは、本を読んだりググって調べたりYouTubeを見て学んだりした様な事です。
そしてこれまでの体験というと、海外の支部の指導をテレビ電話で行なった経験や、今回の緊急事態宣言以降に私が開催した数十回のオンライン授業、ZOOM飲み会で学んだこのソフトの便利機能や特徴というようなことです。
こういうことについて限られた時間の中ではありましたが、お話させて頂いたりワークショップを行なって体験して頂きました。
この時に私の研究会に参加してくださっていた皆さんは、まず「知る」という事が出来た段階です。しかしここで勘違いしてはいけないのは「知る」と「理解する」という事は全く別物だという事です。
「知る」ことが出来ても使いこなすことは出来ません
私のお話をしっかりと聞いて頂いていても、それは「理解できた」という事ではありません。知ったことを実際に行ない自分なりに体験し、そのうえで身についてこそ初めて「理解することができた」という段階になるのです。
たとえば自転車に乗れない人が、自転車に乗れるようになる方法や乗り方についての説明を聞いたら乗れるようになりますでしょうか。絶対に無理ですよね。
すなわちこれが自転車に乗れるようになる方法や乗り方について「知った」という事ですね。
そしてこの自転車に乗れるようになる方法や乗り方について「知った」知識をもとにして、自転車に跨りハンドルを持ちペダルを踏んで練習を繰り返して乗れるようになった段階が「理解できた」という事です。
人は”学び”と”経験”に応じてステップアップしてゆく
いけばなのお稽古を始めて1年の人は1年の人なりの理解を、5年の人は5年の人なりの、お弟子さんを教え始めて間が無い人はその人なりの、お弟子さんを10人教えている人はその人なりの理解をされます。すなわちこれは経験に基づいた学びという事です。
いくら知識ばかり沢山持っていても、使いこなすことが出来なければそれは飾りと同じです。そうならない為には、とにかく学んだことを実際に体験してみることが大切なのです。
自転車に乗った経験が無いのに、いきなり公道に出て乗るようなことほど危ない事はありません。事前に自分なりに練習して体験をし、その体験を通じて理解をして、そのうえで公道に出るようにすると間違いないですよね。
”始めて”という事は、全ての人にある事です。
だからこそ「知る」という学びから「理解する」という行動を忘れないことが何よりも大切だと私は思います。
内藤正風PROFILE
-
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。