兵庫県立農業大学校に卒業式のお花を生けに行って発見した、この学校がとっても素敵な学校だって理由
こんにちは。内藤正風です。
今日は移動の車の中でブログを書いています。あっ、もちろん運転してもらいながらですよ。(笑)
兵庫県立農業大学校の卒業式のお花を生けてきました
兵庫県加西市には「兵庫県立農業大学校」という学校があります。
ここはその名の通り、農業を志す方が入学して2年間の間に実習などを通じて、即戦力となって卒業されていく学校なんです。
この兵庫県立農業大学校に、一昨日の午前中に卒業式のお花を生けに行ってきました。
今回は、卒業式会場の舞台花と、来賓のお座りになられるテーブルのお花、そして本館の正面出入り口に玄関花を生けました。
舞台花と玄関花は私が生け、来賓のテーブル花は農業学校の在校生の皆さんに生けて頂きました。
在校生の皆さんは日頃”いけばな”のお稽古はされていませんが、生けていただきました。
(笑)
なぜそんな風にしたのかというと、この卒業式のお花は上手に生けることができるかどうかという事よりも、在校生の皆さんが卒業生のために心を込めてお花を生け、自分たちが作り上げた卒業式だと感じてもらうことのほうが絶対に重要だからです。
見た目の綺麗さや立派さも大切なことですが、自分が当事者として関わっているという意識や生徒さんの記憶に残る機会にするってことのほうがより重要だと思います。
命の大切さを教える学校
卒業式のお花の生け込みを終えた後に食堂でお昼を頂いて来たのですが、そこでこの学校が大切にしていることと基本的な考え方を目にして、とても素晴らしい学校だな~と思いました。
それはこちら。
「天地の恵みと、多くの人々の働きに感謝して、いのちのもとを慎んでいただきます」
何が素晴らしいって、この言葉を無理やりに生徒さんたちに唱えさせるようなことをしておられないのが最高だと思います。
なぜそんな風に思うかといいますと、先日食堂で食事をしているときに、周りにおられた生徒さんたちはご飯を食べる前に「いただきます」くらいしか声に出されていませんでした。しかし食事をしているときに目につくところにそれとなく掲示してあるんです。
生徒さんへの無理強いは先生の自己満足を生み出すだけで、生徒さんたちの興味や理解を生み出したりはできないですから。
日々の学校生活の中で野菜や花を育て、そして畜産を行ないながら命と向き合い、そして日常生活の中で無理矢理に強制してさせるとかではなく、こういう事をそれとなく学ぶ事が出来るようにされている。
こういう学校って本当に素敵だなぁ~って思います。
今回の舞台花はこんなお花を生けました
今回の舞台花の生け込みの様子を動画で撮影しましたので、早送りでご覧いただくことができるようにしました。
1分弱の動画ですので、作品の出来上がっていく様子をよかったらご覧くださいね。
内藤正風PROFILE
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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。
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