お花の設いを見れば、その場所の格式が判断できるってご存知ですか?

こんにちは。
一昨日、声が出なくなって、少しずつ回復してきている、いけばなの光風流家元 ハスキーー内藤です。(笑)

今日は友達の結婚披露宴に行って来ました。
「華燭の典」と言う言葉がそのまま当てはまる、本当に素敵な披露宴でした。

披露宴の会場は大阪の帝国ホテルだったのですが、やっぱりさすがですね。
そのサービスから設い、全てが一流です。

私はいけばなをしているので、どうしても「お花」目線になっちゃうのですが、お花の設いを見ていると、そのホテルの格がわかっちゃうってご存知ですか。

お花に見るホテルの格式

1番チープなビジネスホテルに泊まると、生(なま)のお花なんて、どこにも飾られていません。

少し良いホテルだと、フロントには生のお花が飾られています。

もう少し良いホテルだと、エレベーターホールにも生のお花が飾られています。

もっと良いホテルだと、廊下にも生のお花が飾られています。

そして1番良いと言われている格式のホテルや旅館だと、各部屋に生のお花が生けられています。

帝国ホテルのお花は。。。

で、本日の帝国ホテルはと言うと、泊まっていないのでお部屋は検証できていないですが、廊下どころかこんなところにまでお花が生けられていました。

 

どこかわかりますか?

 

エレベーターの中です(笑)(笑)
お花を生けて飾るって、自分とは遠い世界だと思われている方もおられると思います。
それはそれで良いと思います。だって価値観なんていっぱいあるのが普通なんですから。
ただ1つ現実としてお伝えしたいのは、お花を生けて飾るってその家の格を表すものになると言うことなんです。

「家格」は何代も積み重ねて出来上がるもの

「家格」と言う言葉があります。
これは決して差別するとか見下すとかってことではなく、そのお家が代々積み重ねて作り上げている文化という事です。

そして世界基準として、「ええし」と呼ばれるお家はこういう事を大切にされています。
ちなみに「ええし」ってお金持ちのことじゃないですよ。(笑)

世の中に通用するように。。とか、世界に通用する。。とかってよく言われますが、それってお金持ちとか勉強ができるとかってことだけじゃないんです。
特に世界に出た時には、自国の文化を大切にし、実践しているかどうかということを見られています。

外国に出てわかる、自国の文化を大切にすることの意味

ここからは私の私見です。なので違を唱えられようとどうもできません(笑)

白人の皆さんには肌に色の付いている人種を下に見ている人が少なくありません。
私もこれまでに何度かそういう目にあってきました。
しかしそういう時に、いけばなを生けて日本文化といけばなという事についてデモンストレーションをすると、手のひらを返したようにこちらを見てくれるようになります。

今、世の中の価値観の多くは、お金を沢山持っているかどうかが多くの方の基準になっています。
確かにお金は1つの要素でしょう。
しかしお金ではなく文化ということを大切に考える価値観が存在することも是非知っていただきたいと思います。

そんな事を披露宴からの帰りのバスの中で"ふっ"と思って書いたブログです。

 

ところで。。。

なんでこんなところにお金供えてあるのーーーーー!(笑)

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。