決めつけや思い込みからは何も生まれません。それは自分の思考をそこで止めてしまう事に他ならないからです。
こんにちは。
いけばなの光風流家元 内藤正風です。
先日、家の廊下においている環境植物のモンステラの鉢植えの手入れをしていて、茶色くなっている葉っぱを一枚取りました。
「モンステラ」ってこんなのです
鉢植えを手入れして出た茶色くなりかけている葉っぱは、そのまま捨てちゃうのが一般的ですが、私はそのまま置いておいて乾燥し枯らしてみました。
するとこんな風になります。↓↓↓
乾燥して枯れてしまって茶色くなった葉っぱ
はい。
見事に枯れ葉です。
一般的に言えばゴミです。
そのままゴミ箱に直行です。
しかしこの形っていうか造形美、面白くないですか?
葉っぱが巻いてねじれたようになっている形。
茎が湾曲して出来ている弓なりの線。
自然の遊び心と言うか、とっても魅力的です。
なので早速、生けてみました。
枯れた葉っぱを生かした「BANAIKE」
器は、名古屋のMOTHER’S LUNCH(マザーズランチ)の秋田佑ちゃんのBlogの投稿を見て買ってジンフィズを作って飲んだ、ブルーのボトルと白のラベルが綺麗なボンベイサファイヤの空き瓶。
(秋田佑ちゃんのBlogはこちらから)
お花は最初に紹介したモンステラの乾燥させた葉っぱに、レザーファンっていう緑色の葉っぱ一枚と、ピンクのカーネーション二本、カスミ草一本で生けました。
自分で言うのもなんですが、結構いい感じだと思いませんか?
(笑)(笑)(笑)
生けるのに要した時間、約五分。
器にしたボトルもモンステラの葉っぱも、言うなれば廃物利用です。
そんなのでも結構見れるようになってるでしょ。
決めつけや思い込みからは何も生まれない
人間って思い込みに振り回されてしまう動物です。
飲み終わったボトルは捨てるものと言う思い込み。
枯れた葉っぱは捨てるものと言う思い込み。
これどちらも自分でその様に決めつけているだけなんです。
決めつけると言う事をする事で、実は自らの視野を狭くしてしまっているし新しい発想の余地を無くしてしまっているのです。
一つの事柄も、見方を変える事で全然別の価値や可能性が広がってきます。
枯れた葉っぱ=ゴミ と言う考え方だけではなく、枯れた葉っぱと生のお花を取り合せる事によって生まれる対比と風情。
葉っぱが巻いてねじれたようになっている形の面白さや、茎が湾曲して出来ている弓なりの線から生まれる魅力。
これこそが「特徴を生かす」と言う事です。
特徴とは他にはない要素です。
その物自体が持つ魅力と言っていいでしょう。
思い込みや決めつけを無くすことで、お花も人生やお仕事をもっともっと楽しむ事が出来るようになります。
特徴を生かす事が出来て初めてそれは長所となります。
特徴を生かす事が出来なければそれは短所となってしまいます。
これって「いけばな」も「人」も「会社や商店」でも同じことが言えるのだと思います。
特徴を引き出して生かすも、逆にそう出来ずに殺してしまうのも、自分自身の「見立て」る力によるものです。
すなわち、こちらの視野を広く、凝り固まったというか思い込んでしまっている価値観で判断するのではなく、特徴を見定めてそこを生かすという事が何よりも必要なのだと思います。
思い込みを無くしてみてください。決めつけを無くしてみてください。
お花ももっと楽しむ事が出来るようになるでしょうし、人生やお仕事ももっともっと楽しむ事が出来るようになれると思います。
内藤正風PROFILE
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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。
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