いけばなは、完成してからも変わり続ける | いけばな展で毎日「手直し」をする理由
ごきげんよう、こんにちは、そしてこんばんは、内藤正風です。
いよいよ本日10月21日(水)から、高島屋大阪店において「日本いけばな芸術展」が開会いたします。
ちなみに、昨日、作品の「生け込み」を行なったばかりですが、今日は朝から開店前の会場にて、作品の手直しを行なっています。
と、このように言っていると、「昨日お花を生けたところやん。もう手直しが必要なの?」って思われる方もおられるでしょうが、実はいけばな展では、作品を生け終わったからといって、それで全てが終わりというわけではないのです。
いけばな作品の特徴は、刻々と移り変わる姿にあります
いけばなは、生きている植物を素材にしています。なので、日々というよりも、刻々とその姿は移り変わっていっています。
ちなみにこの点こそが、様々な展覧会の中でも、いけばな展とそれ以外の展覧会の一番の違いだと私は思っています。
写真展、絵画展、陶器展、彫刻展、全てに共通するのは、作品の永続性です。しかしいけばなは、生の植物を素材にしていますから、永続性がないどころか、刻一刻と移り変わってゆく事こそが、その特徴になります。
つまり、昨日の生け込みの時に完成した作品が、今日もそのままの状態であるとは限らないということですし、だからこそ、毎日の手直しが欠かせないのです。
いけばなは、花だけではなく「水」も生けています
そして、そんないけばなに忘れてはならないのが「水」の存在です。
植物にお水は必要不可欠です。言い方を変えると、生をつなぐためにはなくてはならない存在なのです。なのでいけばな展において、お花に何の変化もなく作品に手を加える必要がなかったとしても、水の状態は確認したり交換したりしなければなりません。
以前のブログで「いけばなとは、水も生けている」ということを書いたことが有ります。
いけばなというと、お花の姿や作品の形ばかりに目が向きがちですが、作品の中の要素として、水も大きな役割を果たしていますし、仮に水が見えない作品であっても、植物を維持するためには、水の管理は欠かすことの出来ない要素なのです。
なので仮にお花が何ともなくても、手直しに行って何もすることがないなんてことは絶対にないのです。
初日の朝の手直しは、特に緊張感があります
いけばな展の会期中、私が特に気を遣うのが初日の朝です。というのも、生け込みを終えた夜から翌朝までの間というのは、花材に変化が起こる可能性が高いからです。
荷造りされて会場まで運ばれ、昨日までとは全く違う環境に展示され、空調や温度、湿度などの大きな変化の影響をもろに受ける様になります。
なので、初日の朝に会場へ行って作品を確認するまでは、やはり気が抜けません。「昨日、あれだけしっかり生けたんだから大丈夫だろう」と思っていても、実際に見てみないことには分からないのです。
私は、本日、会場を留守にいたしております
という事で、本日から「日本いけばな芸術展」が始まります。会場は高島屋大阪店で、前期は10月21日(水)から23日(金)までとなっています。
私の作品も前期に出瓶しておりますので、お越しになられた際には、光風流の三人席の作品と、私の作品をぜひご覧いただければ嬉しいです。
なお本日、私は開店前の手直しを終えた後、会場に暫くはおりますが、開店後に所用にて会場を留守にいたしておりますので、お許しください。
内藤正風PROFILE

-
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。
最新の投稿
いけばな展2026年10月21日いけばなは、完成してからも変わり続ける | いけばな展で毎日「手直し」をする理由
いけばな展2026年10月20日目の前のことだけ見ていませんか? | いけばなに学ぶ「3つの視点」の大切さ
いけばな展2026年10月19日兵庫県いけばな展も、いよいよ今日まで | 最終日は閉場時間が早くなります
いけばな展2026年10月18日兵庫県いけばな展も、残すところ本日と明日の2日になり居ました | 光風流6名の作品をチラ見せします

