目の前のことだけ見ていませんか? | いけばなに学ぶ「3つの視点」の大切さ
ごきげんよう、こんにちは、そしてこんばんは、内藤正風です。
今日は大阪へ行ってきます。というのも、明日10月21日(水)から高島屋大阪店で開催される「日本いけばな芸術展」の生け込みがあるからです。
先週は神戸で「兵庫県いけばな展」、そして今週は大阪で「日本いけばな芸術展」。いやぁ、秋のいけばな展祭りは、まだまだ続いております。(笑)
そんな今日は、昨日、作品の下生けをしながら改めて思った、「作品を生ける時に必要になる"3つの視点"」についてブログを書きたいと思います。
いけばなの作品を生ける時には、3つの視点が必要です
いけばなの作品を生ける時には、3つの視点を意識する事が必要です。ちなみにこの3つの視点とは、「近くを見る視点」「全体を見る視点」「俯瞰的な視点」です。
なおこの3つの視点は、いけばなの経験が長いとか短いとかに関係なく、誰にとっても必要になるものです。そしていけばな展のように、普段とは違う場所で作品を生ける時には、特にこの3つの視点が大切になってきます。
「近くを見る視点」とは、花材の一本一本を見る目
まず最初に取り上げるのは、「近くを見る視点」です。
例えば、今手に持っている枝は、どちらを正面に向けるのが良いのか。花の一番美しく見える向きはどちらなのか。葉っぱの表裏はどうなっているのか。こういう、一本の枝や一輪の花、一枚の葉っぱを見る目のことになります。
同じ材料であっても、向きが少し変わるだけで見え方は大きく違ってきます。なので、まずは目の前の材料をしっかりと見ることが必要になります。
「全体を見る視点」とは、作品全体のバランスを見る目
次に「全体を見る視点」です。
一本一本の花材がどれだけ良くても、それを組み合わせた作品全体が良くなければ意味がありません。
作品の構成はどうなっているのか。左右や前後のバランスはどうか。花材の取り合わせや彩りはどうか。こういうことを確認するためには、作品から少し離れて、全体を見る必要があります。
ちなみに、生け込みをしていると、ついつい目の前の枝や花に意識が集中してしまうことがありますが、そんな時こそ一旦手を止めて、作品から少し後ろに下がって離れ、全体を見てみることが大切なのです。
「俯瞰的な視点」とは、作品が置かれる場所まで含めて見る目
そして3つ目が「俯瞰的な視点」です。
これは作品だけを見るのではなく、作品が置かれている周囲の環境も含めて見るということです。
例えば、会場の壁の色や天井の高さ、作品の周囲にある空間、そしてお客様がどの方向から作品をご覧になるのか。こういうことも、作品を作るうえでは大切な要素になります。
いけばな展では、自分の作品だけが会場にあるわけではありません。周囲には他の出瓶者の作品も並んでいます。なので、自分の作品だけを見て「良い作品が出来た」と思っていても、会場全体の中で見た時にどうなのか、という視点も必要になるのです。
この3つの視点は、お仕事や日常生活にも通じます
ちなみにこの3つの視点は、いけばなだけに求められ、必要になるものではありません。
たとえば仕事に置き換えるならば、「近くを見る視点」は自分の仕事をしっかりと行なえているかを見る目。「全体を見る視点」は、自分が組織の中でどんな役割を担い、その役割を果たすことが出来ているかを見る目。そして「俯瞰的な視点」は、自分たちが行なっていることが、お客様の役に立っているのか、喜んでいただけているのかを見る目と言う事が出来ると私は思うのです。
自分の仕事だけが出来ていれば、それで良いわけではありません。組織の中での役割もありますし、その仕事が誰のためになっているのかということも大切です。
これって、いけばなの作品作りと全く同じだと思うのです。
明日から日本いけばな芸術展が始まります
という事で、明日10月21日(水)から「日本いけばな芸術展」がスタートします。
ちなみに23日(金)までの前期には、私を含めて、光風流より以下の4名が作品を出展いたします。
一人席 内藤正風
三人席 今榮明甫、村上徳甫、内橋一二美甫
いけばな展にお越しになられた時には、ぜひ一本一本の花材だけではなく、作品全体、そして会場の空間の中での作品の姿も楽しんでいただければと思います。
内藤正風PROFILE

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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。
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