いけばな展において「手直し」を欠かすことができないその理由

ごきげんよう、こんにちは、そしてこんばんは、内藤正風です。

今日は「兵庫県いけばな協会展」前期の2日目となりました。という事で今日は、いけばなにおいて欠かすことのできない「手直し」ということについて考えてみたいと思います。

いけばな展になぜ「手直し」が欠かせないのか

「手直し」と言うのは、お水を替えたり、お水が減っていたら足したり、お花を差し替えたり悪いところを取ったりして、生けている作品の修正を行なう作業の事を言います。

今いけばな展を行っている大丸の様な百貨店と言う環境は、お花を飾る環境としては最低です。スミマセン正直すぎて。。。
日中は空調が効いて温度も適温ですが、閉店後は空調も止まってしまいます。
そして空調が効いている時間帯は、この時期には暖房が入っていますので、空気がとても乾燥しています。
そして人の出入りが激しいので、人の吐き出した二酸化炭素をはじめとする悪い空気が充満している状態でもあります。

こういう環境は、お花と言うか植物にとっては最低最悪な環境と言わざるをえません。
なのでお家でなら日持ちするようなお花も、百貨店のような会場では全く日持ちしなくなります。

つまり毎日の手直しがなければ、綺麗ないけばな作品をご覧いただく事は出来ないという事なのです。少し厳しい言い方をするならば、作品の良し悪しや技術の上手下手以前の、命あるものを素材としているいけばな人として大切にしなければならない素養だと思います。

もちろん私も毎日会場のオープン前には、お水を替えたりお花を修正したりして、手直しを行っています。
だって、見に来てくださる皆さんに、綺麗な姿をご覧いただき楽しんでいただきたいじゃないですか!!
なので毎日開店前には手直しをしっかりと行なうことが欠かせないのです。

「兵庫県いけばな協会展」の前期は、明日まで開催しています

もちろん明日も開店前から会場に入って手直しを行ないます。
明日は前期の最終日になり、夜には前期と後期の作品の生け替えを行います。
明日の夜には撤収してしまう作品ですが、最後の最後まで綺麗な姿をご覧いただく事が出来るように、最善を尽くして手直しを行います。

私の作品は、明日までの展示となりますので、皆さん是非お越しくださいね。

今日も明日も、皆さんにいけばな作品をご覧いただいて喜んで頂く事ができるように、そして私は皆さんとお出会いさせて頂きお話しさせていただく事が出来るように、皆さんのお越しを会場にてお待ちしています。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。