特徴を見立てて生かす〝いけばな〟の得意技「見立て」を使えば、「会社」も「家庭」も無敵になることが出来ます

ごきげんよう、こんにちは、こんばんは、内藤正風です。

昨日は、光風流カレンダーに掲載するいけばな作品の写真撮影の立ち合いに行ってきました。そんな中で、同じ支部の先生やカレンダーを担当してくださっている先生など、関係する先生方が写真スタジオにお越しくださり、それぞれにサポートしてくださっている様子を見ながら、「これこそが〝いけばな〟を体現している世界だなぁ」と思ったので、今日はそんなことについてブログを書きたいと思います。

得意な事をしてみんなが集まるからこそ大きな力になる。

光風流の全ての事柄は、役員や会員の皆さんの手を借りないと絶対に進めてゆく事が出来ません。その様な中、一つハッキリ言う事が出来ることがあります。それは、複数の人が集まればそれぞれに得意な事があるという事です。

台の上とかにあがって作業をするのが得意な人。細かい作業をするのが得意な人。記録とかをとって纏めて整理するのが得意な人。文字を書くのが得意な人。みんなのテンションを上げるのが得意な人。
5人いれば5通りの、10人いれば10通りの得意な事があります。
だからこそ、色々な人が集まって下さればくださるほど、そこに多様な魅力が生まれ大きな力になるのです。

ちなみにこれって、正に〝いけばな〟そのものだなぁと私はいつも思うのです。

いけばなから学ぶ、会社や家庭

いけばなは、複数の種類の植物を使いながら1つの作品を作り上げます。
そこには大きな花や小さな花、歪んだ枝や真っ直ぐな枝、丸いお花や長細いお花、様々なモノが存在しています。仮に同じ種類のお花があったとしても、咲き具合は全部違っています。そうなんです。植物には2本として同じものはないのです。
そしてこの様に、1つ1つすべて違っている植物が持つそれぞれの特徴を見立てて生かし、作品にしてゆくのが〝いけばな〟なのです。

分かりますか。歪んでいるからダメなのではなく、逆にその歪みにスポットを当てて特徴を取り出し生かすように考える。小さなお花は存在感が無いのではなく、その小さいがゆえの魅力をどうすれば引き出す事が出来るかを考える事が大切なのです。
ちなみにこれっていけばな作品だけの事ではなく、会社やお家に置き換えても同じことが言えます。
1つの枝が1人の人間、1本のお花が1人の人間、1枚の葉物が1人の人間。そしてお花を生ける器は、会社であったり家であるって考えることが出来ますよね。

みんな違うから、力を合わせれば無敵になることが出来るのです

みんな違うから面白いし、その違う人たちが自分の得意な分野で力を発揮するから魅力になるんじゃないでしょうか。
右に曲がっている枝をまっすぐに直そうとするよりも、右に曲がっている状態で生かせるようにしてあげた方が魅力が生きますよね。
つまり1人ひとりには足りないところや弱い部分が有っても、何人もが集まる事でお互いの強みを前面に出しながら、弱点はカバーしあう事が出来て唯一無二が出来上がるのです。

特徴を見立てて生かす。これって「いけばな」も「会社」も「家庭」も、みんな一緒なんだなぁって改めて思う機会になりました。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。

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