物事を考えるキーワードには「今」と「その時」があり、経験に基づく知識を土台にしながら知恵を働かせる事こそが、進化進歩成長に結び付くのです

ごきげんよう、こんにちは、こんばんは、内藤正風です。

今日は午前中、光風流の情報発信について担当していただいている委員会の会議を開催しました。その中でこの度行う光風流ホームページのリニューアルに関連して、SNS委員会の担う役割の変化という事についてお話をさせて頂きました。

時代は一時も留まっておらず、常に移り変わっている

私は何かを考えるときには、いつも「今」と「その時」を意識するようにしています。「今」とはすなわち「今までの移り変わり」ということ、「その時」とは「その事業や催しを開催するときや、それから後」ということです。

時代は常に移り変わっています。これは私たちは、コロナ禍を通じて嫌というほど身をもって学んできました。例えば前の年と今とで全く違う、なんならその日の朝と夜でも、全く違う判断をしなければならなくなる。という具合にです。そしてこれこそが「今」ということに他ならないのです。

そしてこの度の「光風流ホームページのリニューアル」をきっかけにして、ホームページが担う役割や、ホームページ更新の担当をはじめとして、ホームページに関連するすべてが大きく変化するようになります。これらの事について考えたり、今できることをとにかく行うという事が、「その時」ということに他ならないのです。

前例踏襲には知識はあるが知恵が備わっていない

「前例踏襲」という言葉があります。簡単に言えば ”これまでのやり方を同じように行う” という事なのですが、これほど知恵の無い思考と行動は無いと私は思っています。
人はどうしても、これまでと同じように行動や思考を行なおうとしてしまいます。しかし、環境や世の価値観が変化し続けている中で、これまでと同じことを良しとする行動や思考には無理があると思うからです。

これまでの行動にはそのことによる経験や学びはあります。単なる前例踏襲にはそれすら無い場合もありますが。
しかし前例踏襲によってこれまでの経験や学びがいくら沢山あっても、それは「知識」としての存在であり、知識をどう役立てるかという「知恵」が無ければ知識は何の役にも立たないのです。

したがって「今」とは「これまでの積み重ねてきた経験や学びの集大成」という事であり、「その時」とは「これまでに得た経験や学びをどのように役立て生かすか」というほかならないのです。
そしてこの「今」と「その時」はどちらが重要という事ではなく、どちらもが不可欠な存在であり、車の両輪として同じように機能させてゆかなければ正しく前に進むことが出来なくなってしまうのです。

「今」と「その時」をどちらも大切にすることこそが、進化進歩成長の第一歩

つまり私が大切だと思うのは、前回と同じで本当に良いのか。ほかにもっと良い方法があるのではないか。今だからこそ出来る(可能になる)ことがあるのではないか。を考え続けるという事です。これまでの経験や学びという知識は、役立ててこそ初めて意味のあることになるのです。例えるならば、国会図書館にいくら沢山蔵書がなされていても、それは全く何の役にも立っておらず、国会図書館の蔵書を必要な人が閲覧し、その中に載っている内容を別の機会に役立てるからこそ、はじめて生きてくるのと同じことなのです。

なので私は、これまでの経験や学びを元にして「どうしたら良いか」を考え、その結果導き出された答えが仮に前回と同じであっても、それは前例踏襲ではないと思っています。
だって、どうしたら良いのかを考え、その結果導き出される答えは2通りしかないのです。1つは前回とは違う方法で行なおうというものであり、もう1つは前回と同じにしようという答えなのです。
したがって、前回と同じか違っているかが大切なのではなく、その答えに至るためにどれだけ考えたのかという事こそが大切なのですから。

「今」と「その時」をどちらも大切にすることこそが、進化進歩成長の第一歩だと思います。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。