過去から学ぶとは ”過去をそのまま真似る” という事ではなく、その本質を理解して今の世に合わせて活かすという事です
ごきげんよう、こんにちは、こんばんは、内藤正風です。
今日は終日、バタバタしているスケジュールです。まぁとにかく、しなければならないことを少しでも早く終えて、夜はのんびりしたいと思っています。
過去は繰り返すというけれど。。
昨日の会議の中で、過去から学ぶという事についてお話をしました。これは私の持論なのですが、世の中は螺旋しながら進んでいると思うのです。
ざっくりいうならば ”歴史は繰り返す” という言葉があり、まさにそういう事なのですが、私はチョットとらえ方が違っているという事なのです。
例えばミニスカートを例に取り上げましょう。ミニスカートが日本で一番最初に流行ったのは、1960年代後半にツイッギーが来日した時になります。そしてその後、1980年代や1990年代にもミニスカートの流行がありました。
がしかしここで大切なのは、ミニスカートの流行が約10年周期くらいでやってきているという事だけではなく、その度に同じミニスカートが流行ったのではなく、時代に合わせて進化しながら流行ったという点が重要だと思うのです。
つまりある視点から見ていれば、ミニスカートの流行が繰り返しているという風に見えますが、少し視点をずらして見ると、螺旋しながら繰り返すと進化するが同時に起こっているという事に他ならないのです。
過去をヒントに、今の世でどう生かすかがポイントです
過去は繰り返すという事を、単に円形にぐるぐる回っている捉えずに、螺旋しながら繰り返しているという風にとらえると、過去の捉え方が変わってきますよね。
つまり過去をヒントにしながら、今という世の中の様々な要素や人々の価値観や好みなどを加えると、今やこれからを考えやすくなると思うのです。
日本には2684年の歴史があります。いけばなには約700年の歴史があります。つまり日本には2684年分の蓄積があり、いけばなには約700年分のノウハウがあるという事に外ならず、私たちには何かを考えたりする際に、こんなに沢山のヒントやアイデアのネタ元があるという事なのです。
本質を大切にしながら予測すれば、全く見当違いな行動にはならない
いけばなを行なっていて常々感じるのは、本質の大切さという事です。例えるならば、植物を見たときに、枝葉や花にまず目が奪われますが、大切なのはその幹であり根っこなのです。
いけばなの作品作りにおいても、目に見える ”決まり” や ”型” と呼ばれるものについつい目を奪われてしまいがちになりますが、大切なのは「なぜその ”決まり” や ”型” があるのか」を理解しようとするかという事なのです。
これまでの歴史や蓄積という過去に目をやり、その過去の中から今に当てはまる事例を抜き出し、そしてそれを土台にしながら今の世の中の様々な要素や人々の価値観や好みなどを加えることによって、予測と行動のヒントを導き出すことが出来るのです。
そんなことを昨日はお話させていただきました。
内藤正風PROFILE
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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。