刻々と日照時間が短くなってきているように時代は毎日確実に移り変わっています。だからこそ大切なのは「過去に学び、いまを分析し、未来を見ているか」という事です

こんにちは、内藤正風です。

今日は秋分の日ですね。
で、そう思ったら、昼間が短くなってきているよなぁ。。なんて改めて思っています。

時代は毎日確実に移り変わっている

時代は毎日確実に進んで行っています。
今日は9/23、明日は9/24、日照時間も確実に短くなっていっている、コロナの状況も毎日確実に変わっている、世の人々の価値観や好みも変化しています。
しかし人間はその小さな小さな移り変わりには気付くことが出来ていなかったりします。

「カエルは、いきなり熱い湯に入れると驚いて逃げ出すが、常温の水に入れておいて徐々に水温を上げていくと逃げ出すタイミングを失い最後には茹であがって死んでしまう」という、「茹でガエル」の話と同じです。
すなわち大きな変化にはすぐに気づくことが出来るが、小さな変化は意識して注意していなければわからずに済んでしまい、気づいたときには手遅れになってしまうって事です。

いけばなを取り巻く環境も、日々移り変わっている

昨年からのコロナ禍で、世の中は大きく変化しました。これはいけばなの環境も同じことが言えます。

一例をあげるならば、これまでなら「出掛けているので会議に参加できません」という状況が普通でしたが、最近では「出先からオンラインで参加します」が普通になってきています。
お稽古もこれまでならば教室に行かなければ出来ないものと思っていましたが、今ではオンラインで作品の相談をしたり作品の確認をしたりすることも普通になってきました。

これはいけばなが特別という事ではなく、世の人々の生活がそういう風に移り変わってきており、その考え方でいけばなにも皆さん向き合ってこられるようになっているという事です。

なので、会議を開催したときにリアルでの参加とオンラインでの参加の両方が可能な環境を整えたり、お稽古もオンラインを受け入れることが可能なようにシステムを作っておいたり謝礼の規定などもオンラインを想定したものも整備しておかないといけないという事ですし、いま例に挙げた以外の事柄についても小さな変化を見逃さず対応してゆかなければならないと思います。

過去に学び、いまを分析し、未来を見ているか

私がヒントやアイデアのもとにしているのは、いけばなの歴史や光風流の歴史、そして私のこれまでの経験、それらを土台にしています。
すなわち私の全ては過去からの学びが土台になっています。

そして今おこなっている様々なことは、実験場として考えています。すなわち行なったことの結果を分析すると共にデータを集めているという事です。
この方法を行なったらどうなった。そしてその中で気づいた点を改正して行なったらその結果がどうなった。って感じです。
なので結果として出たものに一喜一憂するというよりも、ほーほーほーそうなるか~。。って受け止めています。
なので言葉は悪いかもしれませんが実験場として考えているのです。

そういう中で未来は、何を目指したいのかという指針でありその為に今何をしなければならないのかという舵を切る羅針盤の役割になっています。
近視眼的に今起こっていることにばかり目を奪われていては、火消しに追われるだけになってしまいます。なぜならそれは、今起こっていることは過去に行なったことの結果が出ているにすぎないのですから。
すなわち良い今を迎えようと思うならば、未来をシッカリとみて今から準備をしておくことが大切という事なのです。

目新しさに惑わされず、変化することを恐れず、しっかりと自分が目指すべき場所に向けて歩みを進めてゆくことこそが大切だと思います。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。