日に日に夜が長くなってきていますが、暗くなってから考え事をしても良い発想は生まれません
ごきげんよう、こんにちは、そしてこんばんは、内藤正風です。
日に日に昼間が短くなってきました。少し前までは18時になったら暗くなってきたなぁって思っていたのですが、最近では17時過ぎになったら暗さを感じるようになってきましたよね。
夜に考え事をしても、良い考えは浮かびません
私は考え事、特に反省するようなことは夜にしちゃいけないって思っています。これは私が勝手に言っているのではなく、ちゃんとした理由があります。それは古来からある考え方に「陰陽」というものがあるのですが、夜は「陰」に支配される時間帯になるので、夜に考え事をしても良い思案は出てこないからです。
この「陰陽」はいけばなをしていると必ず学びます。陰陽とはいけばなの考えというよりも中国に古くからある思想で、日本は古来中国より色々な学びを得てきたので、いけばなにもその影響が及んでいるという事なのです。
ちなみに「陰陽」をWikipedia先生で検索すると、以下の様に紹介されています。
陰陽(いんよう)とは、中国の思想に端を発し、森羅万象、宇宙のありとあらゆる事物をさまざまな観点から陰(いん)と陽(よう)の二つのカテゴリに分類する思想。陰と陽とは互いに対立する属性を持った二つの気であり、万物の生成消滅と言った変化はこの二気によって起こるとされる。
このような陰陽に基づいた思想や学説を陰陽思想、陰陽論、陰陽説などと言い、五行思想とともに陰陽五行説を構成した。
まあザックリと言うならば、世の中の全てのものは「陰」と「陽」という二つの要素で構成されている。と言う考え方です。
光に満ちた明るい澄んだ「気」が、すなわち「陽の気」として上昇し天となり、重く濁った暗黒の「気」が、すなわち「陰の気」として下降して地となり、これが万物のはじまりであり、この地球上にある全てのものは、この二気の働きによって司られているということなのです。
私はこの話をする時にいつも例えとしてお話しするのがスターウォーズです。スターウォーズでいう、ジェダイの騎士が用いるフォースが「ライトサイド(光明面)」と呼ばれ、ダース・ベイダーに代表されるダーク・ジェダイが負の感情によって引き出されたフォースの事を「ダークサイド(暗黒面)」と呼ばれているようなもんです。すなわち「陽」と「陰」という事です。
ちなみにこれ、「陽」が良くて「陰」が悪いとかって話ではないですよ。手に"手のひら"と"甲"がある様に、両方が備わって初めて一つのものを成しているということです。
「昼夜」と「陰陽」の関係
さてそれでは、最初に書いた夜に考え事をしてはいけないということに話を戻しましょう。「昼」と「夜」を、この「陰と陽」にあてはめると、昼は陰陽説では「陽」の時間、夜は陰陽説では「陰」の時間と考えられています。
夜は陰の気が満ちているので、気分がめいってしまったり、後ろ向きな考え方に支配されてしまったりするので、昔から「反省は夜にしてはいけない」と言う言葉があるくらいです。
後ろ向きな考え方に支配されているのに、何か建設的な事を考えようと思ってもよい知恵は出てこないですし、反省なんてしても、どんどん悪い方向に考えてしまいます。
特に秋から冬は日ごとに太陽の出ている時間が短くなってゆく時候なので、なおさら陰の気が日々強まってゆく季節でもあります。
そんな中で考え事なんてしたら、陰が陰を呼んで陰にまみれちゃうような状態が発生してしまうのはお分かりいただく事が出来ると思います。
「陰陽」は実は人間の身体にも作用している
この陰陽って、実は人間の身体のシステムとも無関係ではありません。ってか大きな関わりがあります。
人の身体は太陽の光を浴びると、ビタミンDを作りだします。このビタミンDっていうのは、身体の中で不足すると気分が沈んでしまう傾向が出るとも言われているのです。冬に日照時間がとても短くなるヨーロッパの国々やアラスカなどでは「冬うつ病」と言う言葉もあるそうです。
なのでこの「冬うつ病」の方は、日照時間が短くなると気分がふさぎがちになり、春の訪れとともに改善されてくるそうです。
考え事や反省は夜にせずに、明るい日中にするのが良い
ってことなので、考え事や1日の反省は夜にするのではなく、明るい時間帯に太陽の光をいっぱいに浴びながらするのが一番良いようです。
陰の気が満ち溢れて、陰の気に支配されている夜に、陰の気に身体が支配されている状態で考え事や反省なんてしても良い考えなんて出ようがないですよね。ってかそんな時に考え事や反省なんてしたら、強烈な陰の発想しか出てこないです。
なので間違えても夜に反省や考え事をしちゃダメですよ。
夜はさっさと仕事を終えて、食事をしながらお酒でも飲んで、家族や友達と馬鹿話をするのがちょうど良いんです。
内藤正風PROFILE
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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。