台風の直撃を受けながら思い出した、幼少の頃の台風が来た時の風景と感覚
ごきげんよう、こんにちは、そしてこんばんは、内藤正風です。
台風真っただ中の兵庫県加西市ですが、今のところ何とか無事にやり過ごしています。
久しぶりの台風直撃の中で、子供の頃の台風体験をあ~そうだったなぁなんて思い出したので、今日はそんな事について書いてみたいと思います。
台風の来る前は、ワクワクしていた子供時代
私が子供の頃(今から50年以上前)って、台風が来るっていうと、大人たちは色んな準備をしていました。
雨戸を閉めて、風で外れない様に釘で打ち付けていたり、水が出たときに建物内とかに流れ込んでこない様に土嚢を用意していたり、停電したときのためにろうそくを用意していたり、ある種の恒例行事的な感じでした。
そして隣近所が協力して台風対策をしていたので、子供から見ていると一種のお祭り騒ぎじゃないですが文化祭とかの準備をしている時の様な活気のある空気感が身辺に漂っていたのを覚えています。
なので子供的には台風が来ることへの大変さではなく、テンション上がってワクワクしていたのを記憶しています。
昔はよく停電していました
子供の頃はよく停電していました。
台風の時なんて台風が近くになるとほぼ100%の確率で停電していましたし、台風だけではなく夏場なんて夕立で近くで雷が鳴ったら停電していました。夜とかもかなりの確率で停電していたように思います。
なので停電しても驚く事は無かったですし、ろうそくとかが決まった場所に置かれていて、停電すると親から「ろうそく出してつけて」っていわれ、所定の場所からろうそくとろうそく立てとマッチを出してきてササッとつけていました。
そして停電すると1時間や2時間はその状態なんて言う事は珍しくなかったので、キャンプみたいな感じでワクワクしながら時間を過ごしていました。
大きな台風が来たときには畳が浮き上がることもありました
台風が来ると涼しかった記憶があります。
雨風なので気温が低いというのもありますが、昔の建物は隙間風のオンパレードな建物が普通でしたので、建物内を風が通って過ごしやすい温度になっているからなんです。
とこんな事を言っていると、良い事のように思われる方もあるでしょうが、台風の時に建物の中にいると無茶苦茶やかましいんです。
まず先にも書いたように、雨戸は今のお家とは違って木製で、手で引っ張ったら簡単に外れちゃうような立て付けですので、木の板などで釘で打ち付けて風で外れたり跳んでいってしまったりしないようにしていました。なのでそんな立て付けの悪い状態なので、風が吹くとビックリするくらいガタガタガタガタ言っていました。
そしてこれは窓も同じで、窓も木製でガラスがはめられているような建具でしたので、窓枠がガタガタ言うしハメられているガラスがガタガタ言うしで、中々にぎやかな状態でした。
あと、一定以上の風が吹くと床の畳が風で浮くようなこともありました。
これは昔の家の建て方は今とは違っている事に起因するのですが、昔の畳のお部屋は、床下のいちばんの骨格は「大引き(おおびき)」と呼ばれるもので作られていて、その大引きに「根田(ねだ)」と呼ばれる骨格が打ち付けられていました。そしてその根田の上に床材が敷きつめられていて、その上に畳が敷かれていました。なので大引きと根田は釘で止められているのですが、床材と畳は上に置かれている状態になっていたのです。
なので台風の強い風が吹くと、扉や窓の隙間から風が吹き込んでいましたし、ある一定以上の風が吹くと畳がふわっとほのかに浮き上がるようなこともあったのです。
くれぐれもご用心ください
昔とはお家の建て方や気密性なども違いますので、昔の台風のイメージなんて過去の遺物でしかありません。が、しかし、被害が出ない様に注意しなければならないのは言うまでもありませんし、何事もなく台風が通り過ぎてくれることを祈りながら、今日はこの後も過ごしたいと思います。
皆様もくれぐれもご用心なさって下さいね。
内藤正風PROFILE
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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。