9月に開催する「光風流いけばな展」は、私が家元を継承して30周年になりますので、その記念展として開催いたします
ごきげんよう、こんにちは、そしてこんばんは、内藤正風です。
今日は朝から、9月に開催する光風流いけばな展の会場設営で使う木材の塗装を役員の先生方と行なっています。
いけばな展は単なる「発表の機会」ではなく「自己成長の機会」でなければならないと思う
光風流いけばな展は、イオンモール加西北条の中にある専門店街の通路を会場にして開催しています。
なぜこのような場所を会場として選んでいるのかというと、多くの方が通られる場所であるという事も理由としてありますが、実はそれ以上に大きな理由があります。
それは、いけばな展を開催する一般的な場所ではないという事です。
いけばな展を開催するときに、一般的には作品の後ろに壁面を設けます。そして作品に人が当たったり触られたりすることが無い様に会場構成を行ないます。例えるなら展覧会や美術展的な展示の方法と同じだと思っていただければよいでしょう。しかしこの展示方法は基本的には数百年前から変わっておりません。
これはいけばなで言うと、床の間という環境で発展を続けてきた名残が今も色濃く残っており、いけばなの展示が床の間という環境だけに限定されなくなった今も変わっていないという事なのです。
誤解の無い様に書き加えておきますが、この展示スタイルが悪いと言っているのではありません。例えばお稽古をはじめられてあまり期間の経っていない方や学校の華道部のような皆さんの発表会などでは、後ろに壁面がある展示スタイルのほうが作品展示が絶対にしやすいです。
しかし私どもの光風流いけばな展では、各地で活躍している幹部や中堅の皆さんを代表する方々が出瓶者として作品展示を行なうのですから、展示のしやすさよりも日頃にあまり経験することの無い展示スタイルで、新しい事にチャレンジすることを通じて自己成長の機会として頂きたいと考えているので、このような会場をあえて選択しているのです。
つまり、「しやすい」からは新しい発想は生まれにくく、「困った」とか「難しい」という環境に放り出されるからこそ、どうしたら良いかを考え知恵を絞らなければならなくなるという事なのです。
この度の光風流いけばな展では、間口5mの作品が一堂に並びます
ご存じない方も多いかと思いますが、今年は私が家元を継承して30年の節目になります。そこで今回の光風流いけばな展は家元継承30周年の記念展として開催をし、折角の節目ですので、普段にはなかなかできない事をやろうという事で、全ての作品を間口5mとして、超大作のいけばな作品を展示する事になっています。
ちなみに5mというとどのくらいの大きさかと言いますと、6畳の和室の長い方の寸法が3m60㎝ですので、6畳のお部屋の長い方より全然大きいという事になります。自動車で言うと5ナンバーサイズの車の全長が4m70㎝以下となっていますので、5ナンバーの車の長さよりも30㎝大きいという事になります。
これだけのサイズの作品になると、一般的ないけばな展でもそうざらに目にすることの無い大きさになりますので、その迫力や存在感を会場で感じて頂くだけでも価値があると思います。
大きい作品だからこそ出来る事、大きい作品でなければ出来ない事、イオンモール加西北条の専門店街というロケーションだからこそ出来る事という、今回のいけばな展でなければ出来ない事を光風流の皆さんと共に行ないたいと思っています。
会期は9月2日(土)3日(日)の2日間に開催いたしますので、是非ご来場いただければ嬉しいです。
内藤正風PROFILE
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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。
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