人間が肉体的や知識や技術的、そして思考などにおいて成長する為には、何かしらのストレスが不可欠なのです

こんばんは、内藤正風です。

今日は朝から夜まで一気に駆け抜けたお稽古日でした。
朝一番にお稽古に来られた方からスタートして昼食や晩御飯を食べる間もなく、食事代わりにプロテインを2回飲んだだけなので、その意味では「いけばなダイエット」って感じの1日でもありました。

ちなみに今日のお稽古がなぜそんなに一気に駆け抜ける状態だったのかといいますと、今月末に開催する展覧会形式の勉強会にモデル作品を展示される先生方の作品作りのお稽古だったからです。

そんな教室を開催している中で、人の成長には何事によらず成長痛がすべてのモノに伴うんだよなぁって思ったので、今日はそんな事についてBlogを書きたいと思います。

 

人間は自分の能力をシッカリと使わなければ、どんどん衰退してゆきます

冒頭でも書いたように、人は成長したり現状維持をするためには何かしらの痛みが伴います。そしてこれは全ての事に共通して言えることだと私は思っています。

例えば「筋肉」は凄く分かりやすい例になると思います。
筋肉を動かす中で筋肉痛にならないように行動をしていると、筋力は確実に低下してゆきます。今ある筋肉を維持しようとしたり今よりも筋肉を育てようと思ったら筋肉を使う行動をしなければならないですし、筋肉が少しでも育つように動かしたら、程度の大小は別にして筋肉痛は避ける事が出来ないです。

脳の働きも同じことが言えます。脳の働きが衰えないようにしたければ頭を使い続けなければなりません。しかし考えたり悩んだりという脳に負荷をかけることをしなければ、どんどん脳の働きは衰えてきてしまいます。
最近の生活でスマホやパソコンを多用するのが普通になっていますので、以前は書けていた漢字が書けなくなってきていたり、電話番号も以前は良く掛ける番号の20件や30件は暗記していたのに、今では家族の携帯番号ですらわからないという方も多いのではないでしょうか。

これなどは使わない事による能力の低下の1つだと思います。

いけばなでもまさに同じことが当てはまります。
いけばなの技術や知識が少しでも成長するようにすると、繰り返しお稽古を行なったりしなければなりません。それは少なくとも出来ない事を繰り返すというストレスがもれなく伴ってくる作業になり、このストレスを感じない様にしていると知識や技術は本人の気付かない中でどんどん衰微していってしまう様になってしまいます。

自分の能力の維持や成長のためには痛みが不可欠です

身体的そして精神的、加えて思考的に衰えないようにしようと思うと、使う、動かすという事が不可欠になります。すなわちある種のストレスを与える必要があるという事ですね。

今世の中ではストレス=悪いモノという風に理解されています。しかしそれって本当にそうでしょうか。
確かに一定の水準を超えたストレスはマイナスにしか作用しないと思います。枝を一定量以上急激に曲げると折れてしまうのと同じことだと思います。
しかしストレスを与えないと成長しないのも事実ですよね。例えば学生の勉強、例えばスポーツ選手のトレーニング、これらがストレスがあるから勉強しなくていいよ。。。とか、ストレスがあるからきついトレーニングをしなくていいよ。。。なんて言っていたのでは、絶対に成長は見込めないですよね。
ピアノやバイオリンなどをされている方から、1日楽器に触れなかったらその感覚を取り返すのに1週間かかると聞いたことがあります。
すなわちこのように考えると、自分の能力の維持や成長のためには、ある程度の痛みやストレスは必要なことだという事になります。

この度の展覧会形式の勉強会が、モデル作品を展示される皆様のお稽古を通じて、沢山の成長の機会として有意義な機会となるようにしてゆきたいと思います。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。