モモはお花が終わっても捨てずに置いておけば、もう一度楽しむことが出来るのをご存じですか
こんにちは、内藤正風です。
今週に入ってから、お稽古の材料で「モモ」を使う機会が増えてきました。
3月といえば「ひな祭り」という事で、ひな人形を出して飾られている方も多い事と思います。そして「ひな祭り」と言えば、「モモ」ですよね。
今日はそんなモモの雑学として、お稽古の時に皆さんにお伝えしているネタをBlogに書きたいと思います。
モモの花って可愛いですね
モモの花って可愛いですよね。赤い花も白い花もどちらにも何とも言えない愛らしさがあります。
ところでモモって、3月のひな祭りのころに咲くと思われていますが、これって半分正解で半分間違っているのをご存じですか。
3月3日はひな祭りで、ひな祭りにはモモを飾ると古来より言われています。なのでその意味では3月はモモという考えは正しいです。
しかし日本のこういう伝統的な催しって実は旧暦で行なわれていましたので、旧暦といま私達が使っている新暦(グレゴリオ暦)とでは約1か月程度のズレがあり、旧暦の3月3日は今の暦に置き換えると4月くらいになるのです。
なのでモモは本来、サクラととても近い時期に咲く植物になるのです。
モモは2度楽しむことが出来るのをご存じですか
ところで「モモ」は2度楽しむ事が出来るのをご存知ですか?
この写真を見て頂くとわかると思うのですが、モモはまずお花が開花をします。そして花が終わるころからは葉が大きく育ってきますので、新緑の姿を楽しむことが出来るようになるのです。
ちなみにこの時期の葉っぱはとても柔らかい葉であると共に薄い若葉の色がとても特徴的で、他の時期にはない姿を楽しむことが出来るのです。
花を楽しむ。そして新緑の若葉を楽しむ。
モモって多くの方がお花を楽しむと思われていると思いますが、実はお花が咲き終わった後に「葉姿のモモ」も楽しんでいただく事が出来るのです。
なのでお花が終わっちゃったから捨ててしまうのではなく、萎んで見栄えが悪くなったお花は手で摘み取ってあげれば、その後に大きく育ってくる新緑の姿を楽しんでいただくことができます。
そして葉っぱばかりになったら、何か季節のお花を取り合わせて頂くことで、若葉の色とお花の色取りでとても綺麗になり、そこからまたしばらく楽しんでいただく事が出来ます。
今年は、「花姿の桃」と「葉姿の桃」の両方を楽しんでみてはいかがでしょうか。
内藤正風PROFILE
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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。
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