光風流でお稽古されている皆様から選抜された12名のいけばな作品で彩られた「2022年カレンダー」で来年もお楽しみください

こんにちは、内藤正風です。

今日は12月20日ということで、今年も残すところ10日ほどになりました。これからは年末の締めくくりと迎春準備で忙しくされる方も多い事と思います。

そんな迎春準備の1つでもあるカレンダーですが、光風流では毎年制作しており、来年度版のカレンダーは10月にすでに配布させていただいております。
お買い求めくださいました皆様、本当にありがとうございました。

ちなみに光風流のカレンダーをお買い求め下さいました皆様、来年用にという事で片付けすぎて、「どこに置いたのか忘れちゃった。。」なんてことになっていませんでしょうか。

光風流のカレンダーは毎年テーマを設けて制作しています

光風流のカレンダーの特徴は、「1年を通じたテーマに基づいた毎月のいけばな作品を見ていただく事で、季節や歳時を楽しむ事が出来る」ようになっている事です。なので単に季節の材料を使って作品を生けるという事ではなく、毎年その年のテーマを設けて12カ月を表現するようにしています。

ちなみに今年2021年は「日本昔話」をテーマに、去年2020年は「竹の器に生ける」をテーマにしており、来年2022年のカレンダーは、「キッチン用品を用いたいけばな作品」で1年間を表現しました。
”お重” や ”デキャンタ” 、”泡だて器” などなど、皆さんがよくご存じのキッチン用品を用いた作品になっています。

ちなみにどんな作品が掲載されているのか、チョットだけ動画でお見せ致しますね。

本当にチョビっとだけでスミマセン(笑)
折角12人の光風流の皆さんがそれぞれに心を込めて生けあげられた作品なので、やっぱりカレンダーを手に取って実物で楽しんで頂きたいですので。

いけばなの醍醐味は「自分なりの創意工夫」にこそあるのです

いけばなと聞くと「古来よりの決まりに従ってお花を生けなければならない」と思われている方も多いと思います。確かに「型」と呼ばれる基本があるのは間違いありませんが、この「型」はお花を生けている人を縛り付けるものではなく、お花を楽しむための基礎になるものです。

お料理でも同じだと思います。
例えば調理方法に合わせた素材の切り方や、下味をつける方法や、味をつける調味料を入れる順番など、基礎となる手法をたくさん知っているほど自分なりの創意工夫をしたお料理を作ることが出来るようになります。
なので逆に基礎的な方法を何も知らないと、美味しいお料理を作ることなんてできないですよね。

そしてお料理を作っていて楽しいのは、自分なりの創意工夫をしたお料理がうまくできた時ではないかと思うのですが、いけばなも全く同じで、自分なりの創意工夫した作品を作ることこそいけばなの醍醐味であると言えるのです。

光風流カレンダーのもう一つの特徴

光風流のカレンダーには実はもう1つ特徴があります。それは、掲載されている作品が流派の幹部の先生方だけではなく、光風流でお稽古されている中堅の皆さんやお稽古を始めてまだ日の浅い方まで広い範囲から選抜させていただいているという事です。

一般的にいけばなの流派のカレンダーというと、家元や流派の幹部の手による作品が掲載されています。
確かに家元や幹部の先生方の手による作品は、熟練の魅力があります。しかしそれではいつも同じ顔ぶれであったり、同じような作風になる可能性が高いですので、見て頂く方の驚きや喜びが半減してしまうと思うのです。

私はいけばなの作品の魅力は熟練の技だけではないと思っています。たとえば若手の方は技術的には未熟であっても、だからこそ出来る自由な発想もあります。
なので、若手の方、中堅の方、幹部の先生のそれぞれから担当して頂く方を選抜し、毎年カレンダーを発行するようにしているのです。

来年も1年間、お楽しみいただければ嬉しいです

カレンダーがお手元にある皆様には、来年1年間、お楽しみいただく事が出来れば嬉しく思います。

カレンダーの一番後ろのページには作品と作者のデータを掲載しておりますし、スマホに「COCOAR」というアプリをダウンロードして頂ければ、月ごとに作者の作品への思いや作品作りの苦労話などを動画でご覧いただく事が出来るようにもなっていますので、いけばな作品をご覧いただくだけではなく、色々な楽しみを満喫してくださいね。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。