どうせこれまでの様に開催することが出来ないのですから、グリコの飴ちゃんとオマケが逆転したような「来なくてよい”いけばな展”」を実験します

こんばんは、内藤正風です。

大丸ミュージアム神戸において開催中の「兵庫の書展」に、本日より私の作品を展示しています。

この展覧会では色々な流派の「書」と色々な流派の「いけばな」をお楽しみいただけます

いけばなにも書にも色々な流派があり、その流派ごとや作者ごとに作品の特徴があります。
今回の「兵庫の書展」では、兵庫県を代表する書作家や華道家の作品をお楽しみ頂く事が出来ますので、会場に足を運んでご覧いただく価値は十分にあります。

なお私の作品は、明日9月5日(土)から兵庫の書展最終日の7日(月)まで展示していますので、明日か明後日の2日間、お買い物がてらにお出掛けしてみませんか。

自粛ばかりしていても、何も解決しないし何も改善されない

コロナ禍のいま、すべての人が何かしらの形で「自粛」をしておられます。
友達と会うのを減らしたり、旅行に行くのをやめたり、食事に出かけるのを減らしたり。。。挙げればきりがありません。

そんな中、ふと思ったのです。「本当に自粛することが正しいのだろうか。。。」と。

確かに自粛をしていれば自分の身は守ることが出来ます。極端に言えば、一切の外出をせずに一切外部とのつながりを断ってしまえば、自分の身の安全は確保できるでしょう。
しかしそんなことは絶対に不可能ですよね。少なくとも仕事に行かなくてはならないでしょう。食料品を買いに行かないといけないでしょう。この2つは減らすことは出来ても全くなしにはできないと思います。
という事は、コロナ感染のリスクを低くすることは出来ても「0」リスクにすることは不可能だという事です。

そしてその上に、色んなことを自粛して人が動かないという事は、潰れるお店や会社が続出するという事にほかならず、自分が住んでいる地域をも危機的状況に追い込んでしまうという事でもあると思うのです。

動きながらリスクを下げるという選択

先日WHOから、「特効薬は現時点でなく、今後も存在しない可能性がある」と述べ、ワクチンや治療薬の開発に過度に期待しないよう発表がありました。
これまで、ワクチンが出来れば。。。薬が出来るまで。。。それまで我慢すれば何とかなる。。。とみんなが思っていましたし、切望していましたが、ここにきて本気で新コロと共に歩むという事を想定した未来を考えないといけなくなったと思います。

こうなったら出来る事はただ1つ、感染のリスクを可能な限り小さくしながら出来る事を行なうという選択です。

会場に来なくてもよい「いけばな展」を模索する

9月26日(土)27日(日)の両日、光風流いけばな展を開催いたします。
これは決定です。よほど何か大きなことが起こったり状況が変わらない限りは、開催をいたします。

そんな中で、私は当初より1つ考えていることがあります。
それは「人が来なくても成立するいけばな展を開催できないだろうか」という事です。

これまでいけばな展は、どのようにすれば沢山の人に会場に足を運んで頂く事が出来るか、という事や、どのようにすればお越しいただいた友達や仲間と相集い親交を深めることが出来るか、という事を考え目指してきました。
しかしコロナ禍の今、会場に沢山の人がお越しになられたら困るのです。お友達や仲間と集ってワイワイ盛り上がっては困るのです。

そう、まるっきり逆にしなければならないのです。

今回のいけばな展では「新しいいけばな展のありよう」を実験します

こうなったら何をどうしたら良いのかなんてマルッきり分からないので、思いつく事を片っ端から実験してみようと思います。

まずは、いけばな展の案内をして「来ないでね」って笑顔で案内をする。(笑)
まあ冗談半分ですが、人ごみに行くのが不安な方はこの一言でもホッとされる方もあると思います。

そしていけばな展の魅力をもう一度再構築してみる。
これまで私たちは、いけばな展はいけばなの作品を見て頂く事にこそ価値があるし魅力があると思っていました。しかしこれをまるっきり反対にしようと思っています。
すなわち、作品の構想をしているところや作品のお稽古をして居たり、作品の下準備をしているところに目を向けて頂くようにするのです。

これ実は、これまでに光風流でそういうことを行なっていなかったわけではありません。
いけばな展の生け込みを「生け込みLIVE」として公開していたのですが、生け込みを見るのが面白いという事で、いけばな展本番ではなくこの日を狙ってこられる方も結構おられます。
動画を公開すると、いけばな作品の紹介動画よりも生け込み風景や過程の動画の方が、視聴回数が多かったりするのです。

グリコの飴ちゃんとオマケをひっくり返して反対にしてみる

なので今回は、いけばなの作品も展覧会をしてもちろん公開しますが、作品作りのリアルな過程をドンドン発信してゆこうと思っています。

これまではグリコの飴ちゃんがいけばな展で、オマケにあたるのが生け込みの様子をはじめとした過程だったのですが、今回はグリコの飴ちゃんが作品の構想を練るところから作品の準備をしている、すなわちいけばな展までの過程とし、オマケにあたるのがいけばな展と位置づけていこうと思っています。

今回のコロナ禍という環境で、どうせ普段と同じ形での開催は出来ないのですから、どうせなら徹底的にやっちゃおうと思います。
うん、キムタクも永ちゃんも言っていますよね。

「やっちゃえKOFU」って!

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。