令和2年度版 光風流カレンダーに掲載する ”いけばな作品” の写真撮影も残すところ1作品となりました

こんばんは。内藤正風です。

今日は朝からアレやコレやと色々なことをした1日でした。そんな中の1つに光風流のカレンダーに掲載する”いけばな作品”の写真撮影の立ち合いに行ってきました。

撮影の様子をちょびっとだけご紹介させていただきますね。

光風流ではカレンダーを発行しています

光風流では毎年「カレンダー」を発行しており、皆さんにご好評をいただいています。
そんな光風流のカレンダーですが、光風流でお稽古されている皆さんから選抜した12名の作品を掲載しているという事も大きな特徴なのをご存知でしょうか。

一般的に”いけばな”のカレンダーって、流派の家元や幹部の作品が掲載されているものがほとんどです。まあ当然そうなりますよね、だって、カレンダーって流派を代表するものでもあるのですから。

しかし私は、もっともっと沢山の人に興味を持って頂きたいし身近なものとして感じて頂きたいので、光風流でお稽古されている全ての人に作品を掲載する機会を広げて、幹部の皆さんだけではなくお稽古を始めてまだ経験の浅い人にも、この選抜12名に加わって頂いています。

まあこんな方法をとっている流派は、日本の中でも光風流だけではないかなぁと思います。

人は自分の身近な事柄にしか興味がない

人は自分の周りで起こっていることには興味を持ちますが、それは自分自身に直接あるいは間接的に関わりのある事柄にしか意識は向いていないという事なのです。

知らないオッサンが入院したという話を聞いても「ふぅ~ん」で終わりますし、記憶にも残らないですよね。
しかし自分の友達が入院したら、「えっ?どうしたん?」ってなりますし、入院している病院も一度名前を聞いたら自然に覚えているんじゃないかと思います。

これはカレンダーでも同じことがいえると思うのです。

いくら流派の幹部の先生が作品を生けられたカレンダーだと言っても、その幹部の先生を直接に知っているとか、日ごろのお稽古で関わりがあるとかって事でなければ、興味も半減以下になってしまいます。
たしかに掲載されている作品をみて「綺麗ね。。」くらいにはなるでしょうが、頭の上を通り過ぎる風になってしまうと思うのです。

しかし、一緒にお稽古している○○さんが生けた作品が掲載されているってなったら、あるいは自分が日頃教わっている先生の作品が掲載されているってなったら、興味の強さは格段に大きくなりますよね。

どんなに良い作品が掲載されていても興味を持って頂くことが出来なければ、カレンダーを見て頂くことすらなくなっちゃうのですから。

自分の作品がカレンダーになる体験を1人でも多くの人にしてもらいたい

私は”いけばな”とは、単にお花を生ける知識や技術を学ぶことだけに終始するものではなく、いけばなを通じて色々な体験をして人生を豊かにしてゆくものでなければならないと思っています。

いけばな展で作品発表をするとか、海外でいけばなを生けるとか、いけばなを通じた体験には色々なものがあります。しかしそんな中で、自分のいけばな作品がカレンダーになる経験をしたことがある人って、そう沢山はおられないと思うのです。

だからこそ光風流でいけばなを学ばれている皆さんには、そういう機会を作りそして参加していただいているのです。

自分が体験したことは、他の人が同じ体験をしているのを見て共感できる

自分自身がカレンダーに作品を掲載した経験のある方は、これから先にカレンダーに掲載されている他の方の作品を見て共感を持つことが出来るようになります。

それは例えば、作品の構想を練るの大変だっただろうな~とか、材料を準備されるのに手間をかけられているな~とか、写真撮影に入る前に繰り返しお稽古されたんだろうな~とか、写真には写っていないような部分まで想像をすることが出来るようになり、そのことにより共感を出来るようになるんです。

わたしは人間が何かしらの行動を起こすには ”共感” こそが大切だと思っているので、毎年12名ずつ共感できる仲間が増えるというのは、単にカレンダーだけに留まらず、とても大きな力になると思っています。

令和2年度版のカレンダーは10月くらいから配布をさせて頂きます

今撮影している作品は、来年度のカレンダーになります。すなわち令和2年度版です。
令和2年度版のカレンダーは、今年の10月くらいからお配りさせていただくようになりますので、皆さんお楽しみになさってくださいね。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。