光風流カレンダーの校正をしながら思った、既存の価値観や思い込みに縛られずに「意味変」をすることで新しい可能性が生まれるという事
ごきげんよう、こんにちは、こんばんは、内藤正風です。
昨日は光風流本部いけばな教室のお稽古日だったのですが、その中で、来年の光風流カレンダーの最終的な校正を行ないました。
これで印刷に取り掛かり、10月には皆様に配布させて頂く事が出来るようになります。
ちなみに来年2026年の光風流のカレンダーは、「ガラス工芸品に生ける」というテーマで製作しています。
日本の有名ガラス作家や伝統のガラス工房の手による器を用いたいけばな作品を、どうぞお楽しみください。
既存のモノも意味を変えれば新しいニーズが生まれる
さてカレンダーって、お家に飾るのならば1つあればいいですよね。かりに全ての部屋に1つづつほしいという方がおられたとしても、部屋の数の分だけあればそれで充分です。
しかしギフトにするとそうではなくなります。
ハロウィンに甥っ子や姪っ子やお孫ちゃんにお菓子をあげているけれど、お菓子ばかり沢山あげるのもよくないのでお菓子を少しとお花の綺麗なカレンダーをあげるようにしよう。ってなると、姪っ子や甥っ子やお孫ちゃんの人数分必要になってきます。
あるいは、お稽古に来られているお弟子さんから、いただいたお歳暮のお返しにカレンダーを贈って使ってもらおう。
他にも、お世話になっている方に年末のご挨拶に伺うときに手土産だけだと特徴的ではないので、手土産にカレンダーを添えて記憶に残していただけるようにしよう。
そして、お花が好きだけど今は入院されていてとか、住宅事情でお花を飾ることが出来ないお友達に差し上げよう。
って考えると、お1人で光風流のカレンダーが複数必要になるし、自分が楽しむという視点から周りの大切な人にも楽しみをひろげてゆくという風に変わってゆくようになります。
つまり、既存のモノが持つ意味を別の価値や意味に変えることによって、新しい魅力や使い道を持たせることが出来るようになるという事なのです。
カレンダーではなく作品集だと考えると、飾り方も変わります
光風流のカレンダーは、毎年テーマを設けてそのテーマに基づいて1年間12か月を彩っています。そして、毎年違う人に作品を担当して頂くことで、幹部中堅若手の皆さんの作品が掲載されるようになっています。
なのでカレンダーと言えども、光風流から厳選され特に選ばれた12人の皆さんの作品写真集といっても過言ではない品物になっています。
そう考えると単にカレンダーとしてぶら~んって吊るして使うのではなく、額に入れてアート作品として飾ると全く違う価値が生まれてくるようになります。
額のデザインによっても見え方が違ってきますし。壁掛け型と自立型によっても印象が全く違ってきます。
月ごとや作品ごとに額を変えてみるのも楽しいと思います。
ちなみに光風流本部では作品のページを額装して、こんな風にして今年のカレンダーを飾らせていただいています。
思い込みを捨てれば新しい世界が見えてくる
「そのモノが持つ意味を変える」という事はすなわち、「思い込みを捨てる」という事です。
カレンダーは1つあれば良いという思い込み、カレンダーは押しピンとかで壁に貼り付けて使うという思い込み、カレンダーは日を確認するために使うという思い込み、これって自分で勝手にそのように決めつけているだけなんですよね。
思い込みを排除して、光風流のカレンダーはもちろんの事、いけばなを通じて、新しい可能性や楽しみ方をどんどん皆様に生み出して頂ければいいなぁと思います。
内藤正風PROFILE

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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。