”生” に勝るものはありません。やっぱ LIVE こそ、本当の魅力が伝わるのです!!

こんばんは。内藤正風です。

いつもお世話になっている先輩の米田秀志先生にお誘いいただいて、土曜日に甲子園に野球を見に行ってきました。

 

いや~、楽しかったです!!
試合結果は残念ながら中日に負けちゃったけど、この迫力、臨場感、空気感、もう何から何まで満喫してきました。

”生” にこそ本当の魅力が宿っている

野球ってテレビで見るよりも絶対に球場に行くべきだと思います。ってか野球だけに限らず全ての事が、テレビというレンズや電波を通じて映し出された瞬間から、嘘になってしまいはしないですがその魅力が半減どころか3分の2以上は失われてしまっていると私は思います。
舞台とかコンサートもそうです。相撲もそうです。映画も、講演も、書や絵画も。。。。。

だって、その場にいるからこそわかる温度、振動、匂い、熱気、高揚感、そのもの自体が持つ質感など、そういう類いのものが全て画面から伝えることはできないんですから。

いけばなも ”LIVE” でこそ本当の魅力を感じることが出来る

これって実は”いけばな”も同じです。写真や動画になったとたんに、その魅力はほとんどが伝わらなくなっちゃいます。
大きな作品だからこそそこにある迫力、小さな作品だからこそある可愛らしさ、葉の質感、花弁の質感、匂い、そういう部分は全てリアルでないと感じることはできないんです。

よく「いけばな展に行けなかったので写真で見せてもらいますね~」って言われることがあります。そこまでしてまで私の作品に興味を持ってくださるという事は本当にありがたいなぁと思います。
しかしそれと共に、その場で作品を見て頂けていない方に映像や画像では見せたくないって思いも私の中にはあるのです。
だっていけばな展の作品は写真になった瞬間からただの記録でしかないのです。この違いお分かりいただけるでしょうか。作品と記録。

写真や映像はたんなる記録でしかない

”いけばな”では解りにくいですので、油絵を例にあげましょう。
たとえば図録で絵画を見ると、油絵の具の盛り上がっている感じやタッチの立体感とかはほとんどわからなくなっちゃいます。
そのものの持つ存在感も写真では伝わりません。モナリザの微笑って写真でしか見たことない人はそれなりの大きさがあると思っておられますが、私は初めて見たときの第一印象は「ちっさっ!!!」でしたから。(笑)

これが記録と作品の違いです。

野球は、家でテレビで見れば無料です。寝っ転がりながら見ることも出来ます。しかしその空気感までも共有することはできません。だってたんなる記録だもん。
球場にいる人たちとの一体感もテレビの前では持つことはできません。だってそこにいないんだもん。
球場で売っている焼きそばや串カツを食べながらビールを飲むことも出来ません。たしかに焼きそばや串カツを買ってきたり作っておいて食べながらビールを飲むことはできるでしょう。しかしそれはあくまでも家呑みであって甲子園で飲んでいるんじゃないんです。

時間を割いて労力を使うからこそ、知ることが出来る価値もあるのです

その場に行かないと感じることが出来ない、共有することが出来ない事って沢山あるのです。
いけばなも生だからこその魅力、LIVEだからこそ感じることが出来ることがあります。

忙しかったり遠かったりすることもあるでしょうが、LIVEを生を大切にする気持ちを持って頂けると、いけばなも人生ももっともっと楽しんで頂くことが出来るんじゃないかと思います。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。