”伝わったつもり” は全く伝わっていないのです。なぜなら伝わったつもりは自分の勝手な思い込みでしかなく、それは何の役にも立っていないのですから
こんにちは。内藤正風です。
今日は朝から本部いけばな教室でお稽古を行ない、ホッと一息ついたらこんな時間でした。
1日はや~。時間の経つのはや~~。木曜日がもう終わっちゃった。(笑)
話したことは伝わっていないと思ったほうが良い
日頃わたしが思うことの1つに「もっと発信をしっかりとしないといけないなあ」という事があります。
たとえば私の開催している教室の予定は、いつでも誰にでも私のサイトでご覧いただく事が出来る様にして、事あるごとにご案内したり更新のお知らせをさせて頂いているのですが、それでもまだまだご覧いただくことが出来ていない方やそもそもそのサイトの存在すらご存じない方がおられます。
あるいは講習会やお稽古の時に、”盛り花”ではなく「盛花」、”投げ入れ”ではなく「投入」と表記するとお伝えしても、いつも盛り花とか投げ入れという風に表記される方がおられたりします。
これって結局は、私はお伝えしているとか発信していると思っていますが、実際は案内させて頂いている”つもり”に私がなっているだけで、その人には伝わっていないって事なのです。
自分の思い込みをまず無くす事が大切
人間は自分を中心に物事を考える傾向があります。すなわち「私はこんなにお知らせしている」のだから、”みんな知ってくれている” ”みんな見て下さっている”って勝手に思い込んでしまっているという事です。
怖いですね思い込みって。。。
たとえ私が100の労力を使っていても相手に伝わっていなければ、その労力は費やしていないのと同じ事なんですよね。しかし逆に、10の労力しか使っていなくても相手がチャンと知っていてくださるならばそれは伝わっているって事にほかならないのです。
耳にタコができるのではなく、口にタコが出来るのです
最近つくづく思う事があります。それは、「耳にタコが出来る」という言葉がありますが、耳にタコが出来ているという事は記憶に残っているという事にほかならず、それってすなわち伝わっているってことに他ならないなのです。
しかし実際には、相手の記憶に残してもらう事が出来るようになるためには、何度も何度も同じことを繰り返し言う必要があるので、相手の耳にタコが出来る前にこちらの口にタコが出来る状態になっていると思うのです。
そうなんです。タコは耳に出来るのではなく、口にタコが出来るのです。(笑)
一番大切なのは、伝えたい事を絞って伝わるまで言い続ける事
こんな風に考えると、人に何かを伝えるというのは本当に大変なことだと思います。しかし人に何かを伝えるという事こそが、人間が生きていくうえで一番大切な事なのかもしれないとも思います。
人に何かを伝えるためにしなければならない大切なことは沢山あると思いますが、あえて究極まで減らしたら2つになるのかなと思います。
1つ目は「伝えたい事を絞る」という事。
だって20も30も言うより、たった1つだけとかの様に少ないほうが絶対に記憶に残りやすいですよね。
そしてもう1つは「伝わるまで言い続ける」という事。
1回で伝わらなければ2回。2回で伝わらないなら5回。5回でダメなら10回。とにかく伝わるまで言い続ければ伝わるのですから。こちらが諦めたり伝わっただろうと勝手な思い込みをしないという事です。
なのでこれから「も」、何度も何度も言い続けていきますよ。また同じこと言っているわ。。って思ってください。ちょっとボケてきたかなぁ。。。って思ってください。(笑)
だってまた同じことを言っているわって思ってもらえるという事は、記憶に残してもらえているという事の証拠なのですから、私の目的を達成できたってことなのですから。
内藤正風PROFILE
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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。