今日から12月になり、今年最後となる光風流カレンダーの作品を紹介いたします

こんにちは、内藤正風です。

今日から12月になりましたね。ちなみに今日12月1日は、光風流を創始した内藤光風の生誕の日でもあります。とはいえそんな事は大半の方にとって「ふ~~ん。だから?。。。」って感じなのはわかっています。(笑)

光風流のカレンダーも、いよいよ今年最後の作品となりました

令和3年もいよいよ師走となり、今年を彩ってきた光風流のカレンダーも最後の作品となりました。
今年は日本昔話をテーマにして1年12カ月を彩ってきたのですが、お楽しみいただけましたでしょうか。

いけばなというと決まった形お花を生けるものと思われがちですが、私ども光風流では実はそうではなく、植物を素材にしてイメージや主義主張などを具現化し表現してゆくのもいけばなの楽しみ方として皆さんに取り組んでいただいており、そういう事があるからこそ今年のようなカレンダーを発行することが可能になったのです。

手軽にお花を楽しむ入り口としても、カレンダーを役立てていただく事が出来ます

生活やお仕事の空間でお花が目に付くところに飾ってあると、生活に潤いや彩りを与えてくれます。私がこういうお話をすると、お花を綺麗に生けて飾らないといけないと受け取られる方もありますが、決してそうではありません。
たとえ1輪のお花や1枚の葉や1本の枝が無造作に花瓶にさしてあるだけあったり鉢植えが飾られているだけであっても、お部屋の空気感が全く変わってきます。

とはいえこれまでにお部屋に植物を飾ったことの無い方にすると、いきなり生のお花を飾るのはハードルが高いかもしれませんので、まずその入り口として光風流のカレンダーでお花のある生活を楽しんでみて頂けたらいいなぁとも思っています。
だってカレンダーなら、水替えや手直しの手間いらずお楽しみいただくことが出来ますから。

12月の光風流カレンダーの作品

それでは今月のカレンダーの作品を紹介させていただきます。

 

◇作者
千種 直甫

◇物語
蜘蛛の糸

◇花材
グロリオサ、ドラセナ、エリンジューム、サンゴミズキ、ピアノ線、石

◇花態
盛花 現代花

◇敷板

この作品を生けた千種直甫さんから、作品についての一言

こんにちは。
12月は芥川龍之介の蜘蛛の糸のお話がテーマです。私はその中で、炎熱地獄と天井から降りてくる蜘蛛の糸を生け表したいと思いました。
そこで考えたのは地獄の色彩でした。

地獄は、緑のない赤ちゃけた色なんじゃないかなと思いました。
そこで真っ赤な炎をグロリオサで、炎の揺らぎをサンゴミズキとドラセナで表現しました。
蜘蛛の糸をピアノ線で表現し、炎と熱で焼けた感じの赤茶色の石を足元に置いてみました。

地獄のイメージが少しでも伝われば嬉しく思います。

千種直甫さんの光風流カレンダー 生け込み&撮影風景

スタジオで写真撮影のためにカレンダーの作品を制作されている千種直甫さんの様子もあわせてご紹介させて頂きます。
ここでしかご覧いただくことが出来ない未公開動画もお楽しみいただけます。
音が出ますのでボリュームにはご注意くださいね。

よければ「チャンネル登録」や「高評価」していただければ嬉しいです。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。