「仕口(しくち)」ってご存知ですか?日本伝統の匠の技なのですが、今では日頃ほとんど見かけることが無くなりました。そんな「仕口」と「いけばな」が、光風流いけばな展でコラボします
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こんばんは、内藤正風です。
今日は朝から晩まで、今週末に開催する私の作品作りを行なっていました。
ここだけ見ると日曜大工みたいですね。(笑)
今回の私の作品は、こんな道具も必要な作品です。
もう何日作業をしているかなぁ。毎日続けてではなく飛び飛びに行なっているので、そんなに日数を費やしている様には感じないですが、構想や素材集めまで入れたら、延べで1カ月以上にはなると思います。
仕口(しくち)ってご存知ですか
仕口ってご存知ですか。
私も素人なので正しいかどうかわかりませんが、木材を繋ぐときに釘などを使わなくても留まるように細工を施したものを仕口といいます。
写真のようなのです。
日本は木造建築の国です
日本の木造建築の歴史は、2000年以上あるそうです。
古くは法隆寺に代表される神社仏閣などをはじめとして、この仕口の技術を駆使して建物が建てられていました。よく「一本も釘を使わずに建てられている」と言われたりしますが、この技術は宮大工を中心とした職人さんにより受け継がれてきました。
そんな技は神社仏閣だけではなく庶民の住む家でも用いられ、木と木を繋ぐ部分は職人さんが墨付けをして加工していました。
そんな匠の技も今では住宅メーカーの工場生産型住宅が中心となり、木材の継ぎ手はプレカットと呼ばれる機械で加工されたものや金属のプレートなどで接合部分を止める手法ばかりになり、ほとんど用いられることが無くなってしまいました。
日本の大工さんの職人技は、どんどん失われてしまっているのです。
「下手な大工は切って接ぐ」といいますが、今の大工さんは接ぐこと自体が出来ない人が沢山いるそうです
先日、日本の伝統的な建物について書かれた本を読んでいたら「図面の書けない職人は、職人と呼ばない」という言葉を目にしました。いまや図面なんて読めなくても、工場でカットして現場に持ってこられている木材をプラモデルの様に説明書を読みながら作ったら家が建てられるのですから、職人技なんて必要なくなってしまっているのですよね。
昔から「下手な大工は切って接ぐ」という言葉があります。これは昔の大工さんの下手な人は、寸法を間違えて短く切ってしまい仕方がないので木材を繋いで使うって意味ですが、今の大工さんは寸法を間違えて切ってしまっても、仕口を作れないので繋ぐことが出来ないですね。(笑)
日本伝統の匠の技「仕口」と「いけばな」が光風流いけばな展ではコラボします
この日本伝統の匠の技である「仕口」と「いけばな」が、今週末に開催する「光風流いけばな展」では、1つの作品としてコラボレーションをします。
って聞いても想像がつきませんよね。
なので皆さんに「こんな感じですよ~」って言うのをお伝えしたくて、作品作りのお稽古をされている様子を先日動画で撮影しましたので、是非ご覧になってください。
雰囲気は感じて頂く事が出来ると思います。
音が出ますのでボリュームにはご注意くださいね。
今週末は「光風流いけばな展」です
今週金曜日(9/25)には、生け込み風景を間近で見て頂く事が出来る「生け込みLive」を15時から行ないます。
そして作品展示は、9/26(土)9/27(日)の両日行います。
時間は、9/26(土)10:00~21:00、9/27(日)10:00~16:00となっています。
イオンモール加西北条の専門店街を会場に行ないますので、短パンTシャツにビーサンで全然大丈夫な気楽な会場です。
もしよかったらお越しくださいね。
内藤正風PROFILE
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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。