先日の大雨で帰宅困難者になりかけて感じた、人は便利になるほど生きる力を失ってしまうのだなと言うこと

こんにちは。内藤正風です。今日は移動のバスの中でブログを書いています。
先日の大雨の影響で通れない道がまだあるので迂回しての運行になっており、いつもより余計に時間がかかっちゃいますが、とにかく動いてくれているので大助かりです。

先日の雨では、高速道路は各線とも通行止めになって全滅。一般道も通行止めがあちらこちらで行われて、私自身も危うく神戸から帰宅困難者になるところでした。

そんな中ふと思ったのが、便利になるほど人は自らの能力が低下してしまうし生きる力を失ってしまっているんだなーって感じました。

ええ、だって、先日の大雨で私が帰宅困難者になりかけた時に最終的にそうならずに済んだのは、現代の文明に関する道具ではなく自分自身の ”感” だったのですから。

無時に帰宅出来た決め手は、便利な道具ではなかった

最初はスマホ片手に情報を集めて、あちらを通れば早く帰る事が出来る!と思って迂回するとその道が途中で通行止めになっていて先に進む事が出来ず、またスマホからの情報で別の経路に迂回したのですがその道も途中で通行止めになっているという状態になってしまっていました。

そんな中で朝からスマホをずーっと使っていたので充電が10%をきってしまいもうどうしようもなくなってしまい、スマホを手放して”感”で経路を決めて走ったら通行止めにあわずに帰る事が出来たのです。

経験から導き出された「勘」は一か八かではない

ここでいう”勘(感)”というのは、一か八かではありません。これまでの経験に基づいて考え導き出された”こうだろう”という答えのことを”勘(感)”と言っているのです。

先日の大雨の時を例に挙げるならば、これまでに神戸と加西を行き来するのに色々な道を通っています。そんな経験をもとにして、どの経路がこれまでに雨や地震などの災害の時に強かったのか、そして万一通行止めなどが出た場合に迂回する経路が沢山ある道はどれかという事で考え、結論を導き出した経路で無事に帰ってくることが出来たのです。

ナビはものすごい発展をしていますが、まだまだ発展途上という事

いま、ナビはものすごい発展をしています。私はグーグルのナビを日常使っていますが、渋滞情報なども加味して早く到着できる経路を示してくれます。渋滞情報が変化すれば、その都度経路も新しい道順を示してくれます。
自動車、公共の交通経路の乗り換え、徒歩、とにかく移動するときにはこれがあればもう大船に乗ったような気持ちで移動する事が出来ます。

しかしこんなに有能なナビも、これから先に何が起こるかという"予測"をする事は出来ません。
この道は何ミリ以上の雨が降るとよく通行止めになるので、もうそろそろ危ないかもしれないので迂回したほうが良いなぁ。とか、この道は万一通行止めになったら迂回路が無いので通らないほうが良いなぁ。なんて事を加味しながら経路を考える能力は無いのです。
これから先にもっとAIが発展したら、そうなるかもしれないですがね。。。(笑)

昔は電話番号も覚えていたのに。。。

人は便利になるほど、生きる力を失ってしまうのだなと改めて痛感しました。
だって、携帯電話を持って全ての電話番号を登録できるようになる前は、日頃よくかける電話番号は全て暗記していました。
ナビが出来る前にどこかに行くときには、事前に地図を見て位置関係などを頭に入れておいて、その後は”勘(感)”で適当に移動しても確実に目的地に到着していました。

世の中が便利になるのはとても素晴らしい事だと思います。しかし記憶力や第六感、勘、これまでの経験、そういう物を総合して働かせる知恵というような「生きる力」というものを無くしてしまわない様に、日頃から意識しないといけないなぁとも感じる機会になりました。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。