自由は不自由。制約があるからこそ新しい知恵や発想が生まれる。

こんにちは。
今日は朝一から流派の役員会を行なった、いけばなの光風流家元 内藤正風です。

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夏の真っ只中ですが、議題は10月や11月の内容で、熱い議事が進んでいます。
愚息の副家元が、しっかりと議事進行してくれるので、私はお茶を飲んでいるだけの、お気楽ちゃんです(笑)

10月には毎年恒例の「光風流いけばな展」を開催するのですが、色んなアイデアを取り入れて新しいチャレンジ満載のいけばな展になっており、今からワクワクが止まりません。

「いけばな展」は新しい挑戦や取り組みを実験する機会と考えています

私は「いけばな展」っていうのは、単に作品を作って展示するという発表の機会ではなく、新しいアイデアや新しい挑戦を行う機会だと考えています。
故、本田宗一郎さんが「レースは走る実験室」と仰られていた言葉は、いけばなにおいてもまさにその通りだと私は思っています。

いけばな展として作品展示をしているのですから、展示するに値するレベルにまで作品を昇華させる努力は怠ってはならないのは言うまでもありません。
レースでいうならば、どんなに挑戦的な取組みであっても、成績が残っていなければ誰も見向きもしてくれませんよね。
これは絶対的な必須条件です。
その上でどれだけ色々な挑戦を取り入れる事が出来るかと言う事です。

世の中はどんどん移り変わってゆくのですから、今を維持しようと考える事は、時代から取り残されてしまうという事なのです。

世の中は時代が移り変り、人の価値観もどんどん変わり、住宅環境もどんどん移り変わってゆきます。
そんな中で未来に向けて挑戦したり、何かを生み出そうとする姿勢を無くしたら、その瞬間から衰微が始まり自滅への道をまっしぐらに突き進んでゆくだけになるんです。

現在、毎年開催している光風流いけばな展は、兵庫県加西市にあるイオンモール加西北条の専門店街の通路を会場にして行っています。
まあ一般的にいけばな展なんて開催しようとは思わない会場です。
では何故そんな一般的にいけばな展を開催しようなんて思わない場所で開催して言うかと言うと、そういう会場だからこそなのです。

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普通じゃない会場。
って言うことは、皆さんが考えられるような作品展示の方法がとれないという事です。
普通に作品展示が出来ないということは、何か方法を試行錯誤したり、新しい挑戦を行う土壌がそこにはいっぱいあるという事です。

自由は不自由。制約があるからこそ新しい知恵や発想が生まれる。

自由と聞くと、何でも出来て良いよねーとか考えがちですが、私はこれは逆だと思っています。
制約があるからこそ、その中で楽しみを見つけ出したり試行錯誤をしようと思うのです

例えば高校で頭髪の規則や制服の規則があるから、その中でスカートを短くしてみようとか学ランを長くしてみようとか、ズボンを太くしてみようとか考えるわけですよね。
そしてこの長さならOKかな?とかって挑戦してみる楽しさが生まれてくるんです。

制服自由、頭髪自由ってなっていたら、こういう知恵を絞ったり挑戦したりする必要すら無くなっちゃうのですから、何も生まれてこないですし楽しさすら感じることは無くなっちゃうのです。

いけばなの歴史を見てもおなじです。
一般のお家に「床」が普及してきたことで「生花(せいか)」と呼ばれるお花の生け方の様式が誕生し普及しました。
明治に入って生活が洋風化する事で「盛花(もりばな)」という新しい様式が誕生し普及しました。
昭和の戦中戦後に、いけばな作品が床の間をはじめとするお家の中から、もっと色んな環境で展示されるようになり「前衛いけばな」という考え方が誕生し、そのおかげで鉄やコンクリート、プラスチックなど植物以外のありとあらゆる素材がいけばなの材料として扱われるようになりました。

これ全て、挑戦や模索があったからこそ、新しいものが生まれたんであり、言うならば挑戦や模索があるからこそ、新しいものが生まれる可能性と言うか、その余地がそこに広がると言う事であるのです。

挑戦するからこそ、ウキウキするしワクワクできるのです

今回の光風流いけばな展でも、新しい取り組みや挑戦を色々と行います。
いけばな作品は勿論言うまでもなくそうです。
展示方法もそうです。
いけばな展の運営面やシステムについても、これまでになかった方法を取り入れています。

挑戦するっていうことは、ウキウキしますしワクワクしてきます。
楽しみでならないです。
挑戦するっていうことは、想定したようにうまくいくこともあれば、思ったような結果が出ない場合もあります。
これは挑戦しているのですから当然の事です。
上手くいったか、いかなかったかは、単なる結果でしかありません。
こんな結果だけ一喜一憂していても仕方ないのです。
それよりもその成功や失敗を通じてどんな体験をする事が出来たか、その経験でどんな学びを得たりノウハウとして蓄積が出来たかと言うことの方が何倍も重要な事なのです。

失敗していない人がいますが、これは私から言わせると「失敗すらしていない」って事なのです。
要するに何も挑戦したりしていないって事なのです。

失敗は悪い事のように言う人があります。
確かに「失敗と成功とどちらが良いですか?」と言う聞き方をされれば、成功した方が良いですねって話しになっちゃうかと思います。
しかしそんな単純な話ではないですよね。

どんどん新しいチャレンジや模索をして、時代の可能性を広げる。
ここにこそ50年後の100年後の未来が広がるのだと思います

それに、挑戦して思うようにいかなくて、色々模索してみても上手くいかなかったら、元に戻したら済む事なんですから。(笑)

そんな事を思った今日の役員会でした。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。

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