自分を甘やかしてその場しのぎを考えるのではなく、うまくいかない事や出来ない事を楽しんでしまえば、それが自己成長につながるのです
ごきげんよう、こんにちは、こんばんは、内藤正風です。
今日は朝から夜まで光風流本部いけばな教室でお稽古三昧で、7月5日(土)6日(日)に開催する「光風流いけばな展」に向けて作品作りのお稽古にお越しになられる方が大半でした。
そんな中で、良いいけばな作品作りをする為に絶対に欠かせない取り組む姿勢があるので、今日はそんなことについてブログを書きたいと思います。
その場しのぎを考えては、良い作品は絶対に出来ない
いけばなの作品は、後には残りません。例えば「絵」や「陶器」や「彫刻」の様な物は、作品自体が後世に残ってゆきます。しかしいけばなの作品は生の植物を素材にしていますので、作り上げた作品自体が何十年も何百年も残ることは絶対にありません。
まあ、写真や動画で残すことはできますが、それは記録でしかなく、実物が残ることはありません。
そんな中でこれはすごく残念な事なんですが、とにかくその場(作品を展示する機会)を凌いだらいいと考えて、適当な作品作りをなさる方が時々おられます。そしてこの傾向は、ある程度年数を重ねておられる方や実力のある方に強かったりするのです。
いけばなだけに限らず作品と呼ばれるものを作り上げるにあたって、適当にその場しのぎ的に取り組んでも絶対に良いものはできないし、自己成長にもつながらないと私は考えています。
だって、作品の良し悪しは結果でしかありません。その作品をつくるにあたって、どんな挑戦をしたりどんな研究をしたのかと言う事こそが、未来の自分の成長につながるのですから。
自分を甘やかすのではなく、客観的に見る事の大切さ
単に作品だけを見れば、悪い作品よりも良い作品の方が良いに決まっています。そんな事は言うまでもありません。しかし、それ以上に大切なのは、向上心を忘れずに常に自分を成長させる姿勢を持ち続けることだと私は考えています。
「もうこれでいい」と思うのは簡単です。自分の作品を自画自賛するのも簡単です。人の作品を悪く言うのも簡単な事です。自分の作品作りで思う様に出来なかった理由を並べたてるのも簡単な事です。しかしそんな事を行なった瞬間から、自分の成長は無くなるのです。
自分は天才だと思ったらいいんです。しかしそれと同じだけ、自分を客観的に見る目と判断することを行なわなければ、ただの井の中の蛙になってしまうのです。
思考錯誤や挑戦こそが、自分を成長させてくれる
たとえ僅かでも今よりも進歩する事を考える。たとえ1つでもステップアップ出来る事を行なう。1つでも経験を積みノウハウに出来る事に取り組む。つまり試行錯誤や挑戦こそが大切なのです。
誰も「こうしなさい」とは言わないです。だって子供じゃないんですから。一番親切な人で、アドバイスをしてくれる程度でしょう。
そして、自分を甘やかすのはとても簡単です。だって出来ない理由はいくらでもあるんですから。
うまくいかない事や出来ない事も楽しんでしまえば良い
楽しみながら挑戦を続ける事が出来る人が、一番強いんだろうなぁと思います。
うまくいかなかったからと言って、そこで諦めちゃうから、出来なかった~。。失敗しちゃった~。。。って事になるだけなんです。
うまくゆくまで、色んな事に取り組みやってみればいいんです。
とにかく試行錯誤しながらやり続ければ、その先にヒントやアイデアが生まれてきますし、うまくゆくようになるのだと思います。
私でいうならば「いけばな」も、この「Blog」も同じです。色んな事を思考錯誤しながらやってみているのです。
文章なんて全く上手になんて書けません。まあ最初のころに比べれば、少しはマシになったかもしれませんが、思い通りに行かない事の方が圧倒的に多いです。
けれど、だからこそ試行錯誤をしたり、こんな風にしたらどうだろうとあれこれ考えたりするのが、楽しいしワクワクできるのです。
そんな事を今日は思ったので、ブログネタにしてみました。
内藤正風PROFILE

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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。
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