無料の体験教室に来る人は、その後有料のお稽古に来るようにはなりにくいと思います

こんにちは。内藤正風です。

これから出張に行く飛行機の待ち時間にブログを書いています。

 

遊びに行くんじゃないですよー。あくまでもお仕事です!

今回の出張では体験教室も予定しているので、どんな方とお出会いできるのかが今から楽しみです。

無料の体験教室は意味がないと思う

そんな体験教室ですが私の経験の中で感じるのは、無料の体験教室に来られる方は、その後いけばなのお稽古にお申し込みくださったり来られる様になられる方がほとんどおられないと思っています。

ここから先は私見ですが、無料の体験教室にお越しになられる方と言うのは、いけばなに興味がある方と言うよりは無料でお花をもらえ持って帰ることができると言うことに魅力を感じ、またその目的のためにお越しになられる方がほとんどではないかと言うふうに思います。

仮にそうではないとしても、最初の入り口で無料のいけばなを経験された方が月謝を5,000円とか1万円支払ってお稽古をするということについてどのように感じられるでしょうか。

きっと「5,000円もいる」と言うふうに最初の入り口が無料の場合は感じられる方が多いのではないかと思うのです。

体験教室は沢山の人に来てもらうより、いけばなに興味がある人に来ていただきたい

確かに無料で開催すればとてもたくさんの方が申し込みくださり、参加してくださいます。しかしその後いけばなに興味を持ち教室にお越し下さる、あるいはお金を支払っていけばなを学ぼうという行動になってくださるのでしたら良いのですが、そういう方がほとんどおられない残念な状況のなってしまう場合が多いのです。

私たちは皆さんにいけばなをしていただきたい、あるいはいけばなの入り口になりたいと思っています。しかし無料で体験教室を開催することは残念ながらこの目的を達成する事ではないようです。

今回開催する体験教室の準備をしてくださっている役員の先生から、無料で行うか有料で開催をするかご相談をいただきましたが、私は有料でやりましょうとアドバイスさせていただきました。

「奉仕=無料」は大きな勘違いだと思います。

私たちいけばなをする人間は、社会に奉仕すると言う事に労力はいといません。しかし奉仕すると言うことを無料だったら良いと理解をしてしまうと、おかしなことになってしまうと思います。奉仕とはすなわち何かしら世の中や、あるいは誰かのお役に立つことではないでしょうか。そうでなければ奉仕という名のもとで、ただ便利に使われてしまっているだけだと私は思うのです。

たとえ有料にすることで体験教室にご参加くださる人数が減ったとしても、いけばなをしっかりと学び、自分の生活やお仕事に役立てたいと思われる方がお越しくださる可能性が高まる事こそが、本当の意味でのいけばなの普及ではないかと私は思うのです。

って事で、ラウンジで一休みしてから行ってきまーーす!!

 

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。