なぜ子供の頃のお正月はあんなにワクワクしたのか。その理由を考えると今のお正月をもっと盛り上げられると思う。

こんばんは。内藤正風です。

事始めも無事に終えて、一気に年末感が強くなってきました。
子供の頃にはこのくらいの時期から、クリスマス早く来ないかなぁ~お正月早く来ないかなぁ~~。って指折り数える毎日を過ごしていたように思います。

子供ながらに楽しみだった伝統行事

子供の頃には「事始め」なんて全く分かっていませんでしたが、12月の中ごろに光風流のいろんな支部の先生方が集まってこられるイベントが有るっていうのは子供ながらに解っていて、これが楽しみだったんです。
このイベントに同席させられるのはしんどかったですよ。だってなんかわからん事を大人たちがやっているのをじーっと座ってみていないといけないんですから。子供ながらに修行です修行!!(笑)
しかし一つだけ楽しみが有ったんです。
それは、事始めに集まってこられた先生の中で、新年会に都合で来れないとか遠方で来れない先生方がお年玉をくださっていたんです。こーーれはテンションあがりますよね!!
あとお菓子とかも持って来てくださるんですが、九州支部の先生が持ってきてくださるお菓子とかはホント珍しくて楽しみにしていました。

ええ、事始めの本質とは全く違うところで、楽しみにしていたんです(笑)

なぜ最近のお正月は、特別感がなくなってしまっているのか

最近は私だけではなく、世の中全体的にお正月ってあまり楽しみにされていないのかなぁって思います。ココで言っているのは冬休みやお正月休みとしては楽しみにされていると思いますが、お正月としてと言うことです。
お正月って特別感が本当になくなりましたもんね。

私が子供の頃はお正月ってムッチャ楽しみでした。
まず12月31日は一年中で唯一遅くまで起きていても親に叱られない日でした。紅白歌合戦を見て深夜には近隣のお寺の除夜の鐘が聞こえてきて、深夜0時には神戸の港に停泊している船が汽笛を一斉に鳴らすんです。そんな中で”ゆく年くる年”と言うテレビ番組で日本各地のお正月の様子を見ながら寝落ちするっていうのが恒例でした。
今聞いたらなんてことは無いかもしれないですが、当時小学生だった内藤少年にとってはかなりのビックイベントでした。

親も子供のご機嫌を伺うようなことはせず、するべき事をしていた

そして前日深夜まで起きていたにもかかわらず1月1日には早朝4時頃に叩き起こされて、天皇家において新年の祭礼として行われている”四方拝”に習って三宝を頂き、その後にお雑煮を食べていました。
正直にいます。これが子供ながらに嫌で嫌でーー!!(笑)

そりゃそうでしょう!前日夜中1時前くらいまで起きていたのに、早朝4時くらいに起こされるんですよ。で、脳ミソなんてまるっきり寝ているのになんかよくわからん動き(三宝に乗っている勝栗とかをお箸でとって懐紙に乗せる)を毎年させられて、全然お腹なんて空いていないのにお雑煮を食べさせられて。。。。。
普通に出されたものなら、”お腹いっぱい―”とか”いらない――”とか言ってプーたれているのでしょうが、このお雑煮食べないとお年玉もらえないんですから頑張りますよ。
そんなこちらの気持ちはお見通しで「男ならお代わりをしないといかん」とかって訳わからん事言われて、お雑煮2杯完食してお年玉をもらってまた寝るっていう、かなりなSpecial感で一杯な元旦でした(笑)

特別感をなくしてしまっているのは、自分自身

こういうのを振り返ると、お正月ってもっと特別感を演出してそれぞれのお家の一大イベントにする必要があるのかなぁって思います。
一大イベントって言ってもどこかに遊びに行くとか旅行に行くとかではなく、日常過している空間でって事です。

日本の古くからのモノがなんか古臭くて面倒くさいもののように受け取られているのは、イベントとして楽しんでいないからだと思うのです。
正しいとか間違っているとかではなく、○○家ならではのイベントみたいなそう言うものが大切なのでしょうし、そう言う事が思い出として残って家族や家を守ってゆこうという思いに自然に結びつくのではないかなあとも思うのです。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。